女児7人“わいせつ”元保育士に懲役14年判決 「悪質性が顕著」「処罰感情は至極当然」裁判長が強い口調で告げる
裁判官「処罰感情は至極当然」 被害者家族への理解強調
これまでの公判中、厳しい表情や口調を崩さなかった室橋裁判長。14日の判決期日では、いつもよりさらにはっきりとした強い口調で、主文(懲役14年)の理由を次のように述べた。 「2年にわたり2カ所の保育園で7名の児童へ犯行を行った。性的意図が理解できない子どもに対し、立場を悪用し犯行に及んだことは、悪質性が顕著で、厳しく処分されるべきだ。被害結果も言うまでもなく大きい。また、後から見返すためなどとして犯行の様子を動画で撮影していたことも看過できない。 被害者(家族)の処罰感情は至極当然。犯情も悪く、刑事責任は重大だ。被害者へ謝罪したことや前科前歴がないことを考慮しても、主文の刑は免れない」 この間、被告人は裁判長が座る方向をまっすぐ見つめていた。 判決を受けて、被害者家族側は何を思ったのか。出廷はしていたようだが、ついたてで仕切られており、傍聴席からその様子を伺い知ることはできなかった。 ただ、傍聴を続けた記者の耳には、被害者家族の意見陳述での言葉が残っている。 「私たちは未来がつぶされ、苦しい生活がいつまで続くだろうかと先が見えませんが、被告人は裁判で『出所したら』と未来を見ていました。性犯罪は心の殺人と聞いたことがありますが、その通りだと思います。私たちは被告人を決して許せません」
弁護士JP編集部