<ハリス陣営最後の賭け>トランプ「危険な資質」徹底攻撃は奏効するか
国家分断との決別を呼びかけ
さらに、ハリス候補自身も、こうした「トランプの恐怖」に焦点を当てた個人攻撃に手ごたえを感じたのか、投開票まで残り1週間となった去る29日、ワシントンのホワイトハウス前広場の大規模集会で、これまでの選挙戦を総括する最後の重要演説を行った。 30分にわたる演説の中で、「トランプは国民を分断し、市民同士を恐れさせ続けるために10年間を費やしてきた」「彼はこの集会の場所に4年前に立ち、(バイデン氏を当選させた)民意を覆すために暴徒を議会に送り込んだ。今回の選挙は私たちに、わが国を自由の国にするのか、混乱と分裂の国にするのかの選択を求めている」などとして、集まった7万5000人近くの聴衆を前に、国家分断との決別を熱烈に呼びかけた。 演説はTVを通じ、全米に実況中継された。 果たして、こうしたハリス陣営の最後の切り札ともいうべき作戦が期待通りの成果につながるかどうかは、誰にも分らない。
斎藤 彰