米エネルギー省、ナトリウムイオン電池開発に注力 今後5年間で5000万ドル支援
米国はリチウムイオン電池(LIB)の代替技術としてナトリウムイオン電池(NIB)の開発に注力しているが、エネルギー省(DOE)はアルゴンヌ国立研究所(イリノイ州)をはじめとするコンソーシアムにNIB開発資金として今後5年間で総額5000万ドル(約75億円)の支援を決めた。米国にとってEV(電気自動車)用の戦略的材料になっているリチウムへの依存を減らす狙いもある。 NIBはLIBに比べて発火や爆発のリスクが低いとされるが、サイクル寿命は現在の技術ではLIBに比べて短い。その一方で、特にコスト面での優位性から、再生可能エネルギーの蓄電や大型電池用途に適していると期待されている。 アルゴンヌ国立研究所などが設立するコンソーシアム「LENS」は、安全で豊富、安価な材料を用いて高エネルギーで長持ちするNIBの開発を目指し、リチウムへの依存度を減らすほか、EVや電力線でのエネルギー蓄積の研究に焦点を当てるという。
電波新聞社報道本部