【広島】手のつけられない巨人丸に「手を付けてやろうかなと」大瀬良大地35回1/3連続無失点
<巨人1-2広島>◇29日◇東京ドーム 広島大瀬良大地投手(33)が、連続イニング無失点を35回1/3まで伸ばす快投で、チームに勝利を呼び込んだ。 【動画】鯉のミスターゼロへ 広島大瀬良大地が35回連続無失点 立ち上がりから気持ちは入りまくっていた。巨人先頭の丸に対し147キロの直球など力強い球を連発し見逃し三振。「野手もスピードガン見てると思いますし、攻める気持ちが伝わるかなと」。1イニングずつ丁寧に、無失点イニングを積み重ねた。7回1死一塁から岡本和に二塁打を浴びて交代となったが、救援した塹江、森浦がピンチをしのぎ、5月31日ソフトバンク戦の2回から続く無失点35回1/3は球団2位となった。 前夜、丸にサヨナラ弾を浴び、新井監督は「今の丸は手がつけられない状態」と話した。それを知った大瀬良は「じゃあ僕がちょっと手を付けてやろうかなと。丸さんを打たせないように、勢いを与えないように」と巨人のリードオフマン封じに力を注ぎ、3度の対決に完勝。チームに流れを持って来た。8回に島内が同点に追いつかれ、6年ぶりの東京ドームでの勝ち星は逃したが、仕事は完璧にこなした。無失点記録には「僕だけじゃなくてチームみんなの記録。その意味では続けていければいい。1イニング、1イニングの積み重ねなので、次の登板の初回を頑張りたい」。 新井監督も「今日も本当に粘り強く素晴らしいピッチングだった」と絶賛。今季5戦目にして東京ドームで初勝利。貯金を再び9とした。Vを目指し、1歩ずつ前へ進む。【高垣誠】 ▽広島森浦(7回2死二、三塁で好救援)「(大瀬良の無失点は)気にしている余裕なんてありません。とにかく走者をかえさないように。真っすぐで早めに追い込めたのでよかった」 ▽広島栗林(気合満点の投球で21セーブ目)「(感情が高ぶったのは)申し訳なさ…チームがいい状況の中打たれて。家族がわざわざ来てくれたのも大きかったと思います」 ▽広島塹江(7回1死二、三塁で救援)「ゾーンで勝負しようと思って投げた。1球でしたけど、結果(一ゴロ)も出て良かったです。いいゲームも勝ち切れた」 ▼大瀬良が5月31日ソフトバンク戦の2回から35回1/3連続無失点。広島投手の連続無失点記録としては09年大竹の43回に次いで2位となった。この間、大瀬良は6月7日ロッテ戦でノーヒットノーランを達成。途中にノーヒットノーラン試合を挟んで35回1/3以上の連続無失点は、1リーグ時代の48年8月23日~9月17日真田(大陽)が46回2/3連続無失点を記録して以来、76年ぶり。