ファジーカス、引退試合で“キャリアハイ”73得点40分フル出場「明日歩けるかな・・・」背番号22は永久欠番に
プロバスケットボール男子Bリーグの川崎で、日本代表でも活躍したニック・ファジーカスの引退試合が30日、川崎市とどろきアリーナで行われた。 ファジーカスとともに日本代表として戦った選手や、元川崎のチームメート、スタッフが大集合。ファジーカスは前半からダンクや3点シュートで得点を量産。チームメートの篠山竜青との1対1には、場内も大いに沸き、3点シュートを決められるも笑顔だった。 ファジーカスは、Bリーグのキャリアハイ41得点を上回る73得点をマーク。試合後のセレモニーでは「みなさん、ありがとうございます」と日本語であいさつ。「今日は1年目、2年目以来くらいに40分フル出場した。明日歩けるか分からないがすごく楽しかった。感謝を述べたい。僕のこの引退試合のために多くの選手が集まってくれたのは誇り」と胸を張った。 この日は平日にも関わらず、会場は超満員となった。「一番大事なのは、ファンのみなさん。ファンがいたからこそ、僕の12年間は特別だった。最後まで僕のことを応援してくださって、ありがとうございました」と感謝した。 チームからは背番号「22」を永久欠番にすることが発表された。 引退試合には、“サプライズ”でNBAプレーヤー・渡辺雄太も登場。2019年W杯でともにプレーしたこともあり、「ニックのために」と駆けつけたという。田中大貴やベンドラメ礼生(ともにSR渋谷)や張本天傑(名古屋D)らも集結し、豪華メンバーとともに最後の瞬間を迎えた。 米国出身のファジーカスは、身長207センチでゴール下から外角のシュートまで、幅広い攻撃力が大きな武器。NBAのマーベリックスやクリッパーズでもプレーし、2012年に来日し、東芝(現・川崎)に入団。Bリーグでは2016~17年にMVP&得点王を受賞。18年4月には日本国籍を取得し、日本代表に選出された。当時、日本はW杯予選で0勝4敗と敗退崖っぷちの危機的状況だったが、ファジーカス、八村塁、渡辺雄太が加わるなどして連勝。最終的には8連勝で締め、2019年W杯(中国)出場を決めた。W杯でも日本代表として全5試合に出場。日本の開催国枠での45年ぶりとなる五輪出場に大きく貢献した。
報知新聞社