相次いで誕生「女性の自治体トップ」 男女均等には程遠い現状、子育てとの両立の難しさ
「子育てとの両立」の難しさ
子どもたちにとって、よりよいまちにしたいと、反対する家族を何とか説得して、町長選に挑みましたが、実際に町長になって感じたのは、やはり「子育てとの両立」の難しさでした。 「家に帰る時間が遅くなったり、休日も仕事があるというなかで、子育てには休日はないわけで。仕事と家庭を両立していくところで、私一人ではできないことが増えた」(後藤町長) 共働きしている夫や、同居の両親と協力しながら育児はしているものの、町長として出席しなければならない行事や会議は、議員時代より大幅に増えたといいます。 「子どもか仕事かのジャッジをしないといけないことが、すでに環境が整ってないのではないかと」(後藤町長)
女性が政治家に「なりにくい」背景
内閣府の調査によりますと、「議員活動と家事や育児の両立が難しい」と感じている地方議員は、男性が14%ほどなのに対し、女性は約34%にのぼります。 家事・育児の役割を女性が担うことが多い傾向にあることが、女性が政治家に「なりにくい」背景にあるとみられます。 今、6月定例議会が開かれている愛知県。 102人の県議会議員のうち、女性は8人にとどまります。 わずか7.8%で、全国で5番目の少なさです。 女性議員の「少なさ」について、大村知事は―― 「女性の育児・介護を男性とシェアすることが一番だと思うが、実際、選挙に立候補するかは本人の判断になると思うので、環境を整備することが必要」(愛知県・大村秀章知事)
「政治は男性社会」というイメージ
その愛知県で先週、民間企業で働く女性管理職らを対象にしたセミナーが開かれました。 政治への興味について、参加者に聞いてみると―― 「男性がやってきてくれたおかげかもしれないが、女性の意見は反映されにくいというか、そういう部分は感じる」(参加者・30代) 「子どもを育てながら、どうやって選挙に出るのだろうとか。まだまだ男性社会だなという印象があるので、企業以上に色んな壁がある」(参加者・30代) 女性の多くは、「政治は男性社会」というイメージを持っているようです。