取れや拾えや、鶴岡でお菓子まく伝統行事
鶴岡市温海地域の槙代地区で31日、年末の伝統行事「歳祝いお菓子撒(ま)き」が行われ、喜寿や米寿を迎える高齢者や厄払いの人が地元住民に菓子が入った袋やカップ麺を豪快にまき、新年の幸せを願った。 歳祝い2人、厄払い3人の計5人が祈とうを受けた後、槙代公民館近くで、あめや水引で結んだ5円玉などが入った袋を勢いよくまいた。地元住民ら約30人は手を伸ばし、地面に落ちた袋も一つ残らず拾い集めた。米寿を迎える五十嵐仲治さん(87)は「みんなが長生きできるよう、願いを込めた」と話した。 槙代自治会によると、同地区に少なくとも約80年前から伝わる行事で、毎年大みそかに行っている。祝い事や御利益を集落内で共有しようとしたのが始まりとされる。