スーパーウェルター級のKOマシン、ヴァージル・オルティスJrがWBC暫定王座に挑戦することが決定した。

ヴァージル・オルティスJr

無敗のノックアウトモンスター、米国・テキサス州グランドプレーリー出身のヴァージル・オルティス・ジュニア（21勝0敗、21KO）がついに世界王座に挑戦する。ウクライナのビニツィアを代表するノックアウトアーティスト、セルヒイ"エル・フラコ"ボハチュク（24勝1敗、23KO）が持つWBC暫定スーパーウェルター級世界王座に挑む。 このタイトルマッチは、ゴールデンボーイ・プロモーションズが360プロモーションズおよびTGBプロモーションズと共に開催する。この試合は12回戦のタイトルマッチとして、現地時刻8月10日に米国・ラスベガスのマンダレイ・ベイ・リゾート＆カジノにあるミケロブ・ウルトラ・アリーナで行われる予定。試合の模様はDAZNから独占生中継される。 オルティスJrは次のように語っている。「この試合は、私が154ポンドのトップファイターであることを確固たるものにする戦いだ。また、私が依然として世界最高のファイターの一人だということを皆に示す戦いでもある」 挑戦者のオルティスJrは今世代で最も危険なファイターの一人とみなされており、現在全勝・100%のノックアウト率を誇る。今年1月6日にはガーナのフレデリック・ローソンを1ラウンドでノックアウトしスーパーウェルター級転向初戦を飾ると、続く4月27日にはトーマス・デュロームも1ラウンドで撃破した。 オルティスJrの21連続KOは2016年のプロデビュー以来続いており、アントニオ"リレントレス"オロスコ、ブラッド"キング"ソロモン、モーリス"マイティ・モー"フッカー、マイケル・マッキンソンといった世界のトップコンテンダーたちを強力なパンチで屈服させてきた。 暫定王者のボハチュクは次のように語った。「私はWBC暫定世界タイトルを獲得するために全力で戦った。今、このタイトルを守り、最終的な世界チャンピオンになる目標のために戦おうとしている。ヴァージル・オルティスは非常にタフなファイターだが、8月10日には自分がこの階級で最高であることを証明する」 ボハチュクの実力はそのKO数が雄弁に物語る。3月30日にアルゼンチンの元世界王者ブライアン・メンドーサと対戦した。生涯一度のチャンスをものにし、WBC暫定スーパーウェルター級世界王座を獲得した。 ボハチュクにとってキャリア最高のパフォーマンスともいえるこの試合で、世界のコンテンダー相手に大差のポイント勝利を収めた。このウクライナ人ファイターが唯一の欠点として持つのは、2021年3月にブランドン・アダムスに対して8ラウンドTKO負けを喫したことだが、その後5連続ノックアウト勝利で再び自身の評価を高めた。 ゴールデンボーイ・プロモーションズの会長とCEOを務めるオスカー・デ・ラ・ホーヤ氏は「ヴァージルとボハチュク合わせて45勝44KO、この試合が最後まで続くことはほぼありえない」と語った。 「ゴールデンボーイはただチャンピオンを育成するだけではない、スターも育成する。そしてヴァージルが勝利を収めた時、彼は次のボクシングのスーパースターとなるだろう」 360プロモーションズの創設者でありマネージングディレクターのトム・ローラー氏は次のように語る。「セルヒイは非常に多くの困難を乗り越えてきた。ビザを待つ間に母国が侵攻されるという状況を耐え忍んだ。そしてプロのアスリートとしてボクシングキャリアを続けるために特別な許可を得て、WBC暫定王者のタイトルを獲得した。今、ウクライナのためにリングで防衛戦を戦うことを楽しみにしている。ヴァージル・オルティスは非常に危険な対戦相手だが、セルヒイの勝利を妨げるものは何もない」