あきれ、憤り…そして失望「またか」 現職警官が少女と性交、免職 鹿児島県警の不祥事は「氷山の一角なのではないか」
鹿児島県警の30代巡査部長が、相手が16歳未満と知りながら性交したという新たな不祥事が発覚した22日、県民は怒りと失望をあらわにした。これまでも現職警察官による性犯罪が相次いでおり「またか」との声も。「性犯罪に対し、より厳しい目を向けるべきだ」との意見が聞かれた。 【写真】〈関連〉30代男性巡査部長の懲戒免職処分で謝罪する牛垣誠首席監察官=22日、鹿児島市の県警本部
霧島市の60代県警OBは「職務に誇りを持つ警察官なら考えられない行為で残念。県警の指導内容が根本的に間違っているのでは」といぶかしんだ。 「鹿児島県警の性暴力軽視・隠ぺい体質を問う会」発起人の松永三重子さん(72)は「性犯罪は、被害者が幼なければ幼いほど、一生影を落とす」と指摘。県警は不祥事の再発防止のため、「教養(研修)に取り組む」としているが、「教養は効果があるのか疑わしい。新たに特化した対策が必要だ」と語った。 失望の声もあふれた。薩摩川内市大王町の農業村野育美さん(50)は「またかという印象。県民を守る立場の警察官による事案で許せない。同じ女性として苦しい」。不祥事は氷山の一角ではとの見方も示し「県警への信頼は著しく落ちている。組織の体質を根本から変えるべきだ」と語気を強めた。 鹿屋市横山町の神職堀内浩二さん(63)は「娘、孫を持つ身として、決して許せない」と憤る。組織の責任もあるとみて、「信頼で成り立つ警察業務だが、一番責任をとるべき前本部長は一連の騒動のさなか異動した。あきれる」と語った。
5歳の娘を持つ鹿児島市の主婦(40)は、「被害者側の意向があったとはいえ、刑事処分が一切ないのはなぜ」と疑問を呈する。「もし娘が被害に遭ったらと思うとぞっとする。性犯罪は加害者が100%悪いという認識を、社会全体でもっと共有すべきだ」と訴えた。
南日本新聞 | 鹿児島
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