ボクシング2大タイトル戦で新王者誕生 日本スーパーライト級は李、日本ライトは三代
「ボクシング・日本スーパーライト級タイトルマッチ」(9日、後楽園ホール) メインイベントでは、高校6冠でプロ7戦無敗の1位・李健太(28)=帝拳=が王者・藤田炎村(29)=三迫=を判定3-0で破り、新王者となった。藤田は3度目の防衛に失敗した。 【写真】日本ライト級王座を奪取した三代大訓 リングガールの前でポーズ決まってる 李が華麗なテクニックで4連続KO勝利中の藤田の強打を封じた。サウスポーの李は、約400人の大応援団の大声援に乗って、鋭い右ジャブからの多彩なパンチで藤田を削り、9回には右でよろめかせるなど試合を支配した。採点はジャッジ三者とも97-93。最後まで「目は生きてた」(李)という藤田もあきらめずに拳を振るっていったが、最終10回は減速が顕著だった。 李の自己採点は「20点。ダメダメでした」と激辛で「今日の試合内容じゃ本当に満足できない。もっともっと考えなアカンなと思いましたね」と苦笑いも。戴冠で「やっとスタート地点に立てました」といい、「李健太には勝たれへんという隙のないボクサーになりたい。ゆくゆくは倒せるボクサーになりたい。自分が見てカッコいいなって思えるようなボクシングがしたい」と、目指す王者像を語った。 セミファイナルでは日本ライト級王者の仲里周磨(27)=オキナワ=が、1位の三代大訓(29)=横浜光=の挑戦を受けて2度目の防衛戦に臨んだ。 6年半前の対戦ではダウンの応酬の末に三代が判定勝ち。この日も接戦となり、5回終了時点での公開採点はジャッジ三者とも48-47と王者を支持したが、三代は後半、鋭い左ジャブと連打を効果的に決め、96-94が2者、97-93が1者と、逆転の判定勝ちで仲里を返り討ちにし、王座を奪取した。 三代は判定を待っている際に「正直、勝ったでしょと思っていました」、公開採点でリードされていたことも「後半にまくるのも作戦のうちだったので、順調だなと思いました」と豪語しつつも、「彼は強かったのでいい集中力、いい練習で臨むことができました」とマジメに勝者の弁。 「ベルトを3つ集めて、日本で一番強いって言われたい」と、東洋太平洋王座、WBOアジアパシフィック王座との3冠を目指していた。