「肉体のピークは80代だった」226kmを走破する「世界一超人の91歳」その驚く肉体を見よ! 超健康な身体を作る「食事メニュー」も公開
早朝6時。千葉県千葉市稲毛区のトライアスロンクラブのプールに飛び込み、1時間半かけて3500mを泳ぎ切る。 【写真】「これが91歳……?」稲田さんの驚異の肉体と、20年間食べ続けてきた“健康すぎる食事”を見る(11枚) 稲田弘さん、91歳。 世界最高齢の現役トライアスロン選手にして、世界最高齢のアイアンマン世界選手権完走者のギネス世界記録™を持つ、文字通りの“鉄人”である。 アイアンマンレースとはトライアスロン競技の最高峰といわれ、スイム3.8km・バイク180km・ラン42.2kmの総距離226kmを、16~17時間の制限時間内に走破する世界一過酷なレースだ。
【写真】「これが91歳……?」稲田さんの驚異の肉体と、20年間食べ続けてきた“健康すぎる食事”を見る(11枚) ■きっかけは「定年後のメタボ解消」 稲田さんは70歳から始めたトライアスロンを経て、79歳から9年連続でアイアンマンレース世界選手権に出場。そして80歳と83歳(80-84歳カテゴリー)、85歳(85-89歳カテゴリー)のときには世界チャンピオンに輝いた。 特に85歳では新カテゴリー初の世界チャンピオンとなり、同時に自身が持つギネス世界記録「アイアンマン世界選手権の世界最高齢完走記録」も更新する。
「80代前半は体力的に絶好調。80歳の初優勝のときは早くゴールしすぎて、フィニッシュゲートに観客が誰もいなくてね(笑)。最後までスピードも維持できて、余裕のゴールでした」 飄々と語る稲田さんだが、90代に突入した現在も週6日のトレーニングは欠かさず、ベスト体重を維持。血圧は正常、老眼鏡不要の裸眼で新聞を読み、聴覚を意識するためにテレビの音量は低めに設定しているという。 「骨折は多いけど、病気とは無縁」とサラリと話すので驚く。補足すると、骨折の原因は高齢者に多い室内での転倒ではなく、バイクからの落車など、ハードなトレーニングによるものだ。
「若い頃から取り立ててスポーツマンというわけではなかった」という稲田さんが、トライアスロンにはまっていくきっかけになったのは、60歳で始めた水泳だった。 その頃、難病を患って自宅療養する妻の介護をするため、記者として活躍したNHKを定年退職。メタボ解消と健康維持を目的に自宅そばのスポーツジムのプールに通い始めたのである。 「60歳で若かったから結構速く泳げるようになって、体も締まってきた」と手ごたえを感じた稲田さんは、水泳仲間とスイム1.5km・ラン10kmのアクアスロン大会に出場し、完走する。