手土産はいつ渡すのが正解?いつまでに挨拶に行くべき?【お正月の挨拶のマナー】大人の品格マナー講師・末永貴美子さんインタビュー
玄関先でコートは脱ぐべき?
コートを脱いでお伺いすると長時間滞在するように見えるんじゃないか…と気にする方もいらっしゃいますが、玄関に入る前にコートを脱いでおくのが日本古来のルールです。コートを脱ぎ、身なりを整えた状態でインターホンを押しましょう。
手土産の渡し方は?
手土産は玄関に入ってから渡します。お渡しする際は、紙袋ごと渡さないように注意しましょう。紙袋はあくまで“チリよけ”のためのもの。昔ながらの風呂敷包みであれば、中身を取り出してお渡ししますが、昨今は風呂敷の代わりに紙袋が使われることが多いですよね。紙袋から取り出して手土産をお渡しし、その紙袋は自分で持ち帰るのがルールです。 片手にコート、もう片方の手に紙袋…と冬場はどうしても荷物が多くなり、スムーズに渡せないことを気にされる人もいます。その場合は、コートを玄関先に、もしくはバッグを玄関の下に一旦置かせていただくだけでも、動きが楽になるはずです。同時にいくつもの動作をするのではなく、ひとつずつ動作を区切ってゆっくりと。落ち着いてお渡しすれば大丈夫ですよ。
もし家に上がるように言われたら…?
何かとバタバタと忙しくすることが多いお正月ですから、基本的に玄関先でご挨拶をするという心遣いが大事です。ただし、ぜひとも…と誘っていただいた場合は家に上がらせていただき、部屋に通された後に手土産を渡します。いずれにしても、長居は避け、短時間で失礼するのがマナーです。 このような場合に備えて、ご挨拶の際は、ブーツなどの脱ぎにくい靴を履いていかないほうが無難です。この時期に“素足にスニーカー”ということはないと思いますが、上がっても大丈夫なように靴下やストッキングを履いておくといいですね。 お正月の挨拶は、日本古来のしきたりを頭に入れた上で、相手に失礼のないように振る舞うのが基本です。日頃のお礼をしっかり伝えるためにも、正しいマナーを身につけましょう。 取材・文=吉田あき