コメダさん、やってくれたな!星乃珈琲店と比べてわかった「サンドイッチ」の決定的な違い
● 「コメダは正直ダサい、だが…」 答えを先に言うと、星乃の特徴は、コメダのワケのわからない部分やお金のかかる部分をやめて、合理性で店づくりをしている点にある。 まず、店舗を比べてみる。コメダは山小屋ロッジの内装に、赤いソファーが並べてある。星乃は黒をベースにして落ち着いた印象を受ける。椅子に肘掛けがついているのも星乃だ。 コメダのメニュー名は正直、ダサいと思う。 シロノワールに、クロネージュ……。ソフトクリームが白いから「シロ」ノワールなのだろうが、「ノワール」とはフランス語で黒という意味だ。黒っぽいデニッシュ生地のパンのことを「ノワール」と呼ぶようだが、コメダのパン生地はそんなに黒くない。 クロネージュもちょっぴり変だ。ケーキが黒いから「クロ」なのだろうが、「ネージュ」はフランス語で「雪」「雪のように白い」ことを意味する。つまり、シロノワールもクロネージュも「白と黒」なのである。遊び心なのかもしれないが、実際のところコメダの人たちは、あまり細かいことを気にしていないのではないか。 他にも「あまんぶらん」「米粉しふぉん」「珈琲ジェリー」「ミックスサンド コメチキ2ケ付き」……。とにかくどこか1つでも、オリジナルの何かを名前に入れようという強い意志を感じる。 こうした自意識過剰な謎の意志に、合理性はない。内装もそうだが、やはりコメダは「異次元」のチェーンなのだ。
● コメダと星乃「顧客幸福度ランキング」の結果 その点、星乃は違う。「スフレパンケーキ」「チョコレートロールケーキ」「ビーフシチューオムライス&パンケーキプレート」など、名前がそのままで非常にわかりやすい。 ここまで読んで、星乃の方が合理的な経営をしているように見えたかもしれない。しかし、例えば日経クロストレンド(3月28日)の「顧客幸福度ランキング」では、1位がスターバックスコーヒーで顧客幸福度77.8。2位はコメダ珈琲店75.3、3位が星乃珈琲店で70.8、4位は珈琲館で69.9と続く。 同メディアの分析によれば、《「スターバックスコーヒー」と「コメダ珈琲店」が3位以下を大きく突き放して高いスコアを記録》《コメダ珈琲店もスコアは全体的に高め。その中では、特に「情緒価値」の「応援」の項目が高くなった》という。 日経クロストレンドが指摘するように、コメダが星乃を圧倒しているのである。この差は一体なんだろうか。