仏紙、柔道混合団体ルーレット決定の瞬間に「宝くじに当たった気分」「国民は金メダル獲得を完全に理解した」【パリ五輪】
運命の瞬間にフランス国内は大いに沸き立ったようだ。 パリ五輪の柔道競技は現地8月3日、混合団体が行なわれ、日本は決勝でフランスに敗れ、悲願の金メダル獲得はならなかった。 【画像】フランスに敗れるも堂々の銀メダル!激闘を繰り広げた柔道混合団体を特集! 東京でのリベンジへ――先に王手をかけたのは日本だった。1人目の村尾三四郎が一本勝ちで、2人目の高山莉加が技ありの優勢勝ちで2-0と先行。3人目は延長の末にリネールが斉藤立を破り2-1とするが、続く女子57キロ以下で48キロ級金メダルの角田夏実が57キロ級銅メダルのサラレオニー・シシケに得意の巴投げで一本勝ち。リーチをかけた。 しかし、日本はここから男子73キロ以下で阿部一二三が延長の末に一本負け。さらに女子70キロ以下の高市未来がやはり延長の末に技ありを取られ敗戦となり、勝負は3-3で代表戦にもつれ込む展開となった。 そして、この局面で代表戦の階級カテゴリーを決める方法として採用されているのが、デジタル・ルーレットによる抽選である。場内のビジョンに、カテゴリーが記されたルーレットが映し出され、これが回り出す。その結果、指定されたのは、男子の「+90kg」だ。フランスのファンはその意味を理解し、場内は騒然。今大会で100キロ超級を制し、五輪3大会制覇(2012、16、24)を成し遂げたリネールが登場するからだ。 試合ははたして、リネールが斉藤を再び一本で仕留め勝利。フランスに連覇をもたらす結果となった。 フランス紙『Le Parisien』は、ルーレットの結果が出た瞬間の会場内の雰囲気にフォーカス。「ルーレットによって日本との決戦にテディ・リネールが選ばれアリーナを沸かす」と題して記事において、抽選の結果を「宝くじに当たったような気分」と表現。場内でのデジタル・ルーレットが止まった瞬間を次のように切り取った。 「アリーナ・シャン・ド・マルスの大きなスクリーンでルーレットが回転し始めた…。そして+90kg、テディ・リネールのカテゴリーで止まった! フランスの金メダルは風前の灯火だったが、突然手に入るようになったと国民は爆発的に完全理解した」 記事では「勝利よりもルーレットが止まった瞬間を祝った」という観客のコメントなども紹介。代表戦決定の瞬間は、フランス国民にとって、まさしく特大のインパクトをもたらしていたようだ。 構成●THE DIGEST編集部
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