(有)伏木田牧場の代表取締役を務める伏木田修（しゅう）さん

牝馬3冠最終戦、秋華賞の枠順が11日、決まった。2002年の優勝馬ファインモーションが暮らす伏木田牧場の6代目場長、伏木田修氏（46）が同レースを予想。ローズS7着から参戦する◎ラヴァンダの巻き返しに期待した。血統の配合が、同牧場の生産馬で桜花賞2着のウォーターナビレラと似ている点にも注目。くしくも⑫番は02年のファインモーションと一緒だ。 ◇ 初めまして、伏木田牧場の伏木田修です。メディアで予想をしたことのない私がこの場を借りることに違和感を覚えますが、それも2002年の秋華賞を勝ったファインモーションのおかげ。当時、私は米国へ修行に出ていたためレースを生では見ていないのですが、牝馬同士では別格の存在で、他の関係者から「反則だよ」とよく言われるくらいに強かったです。 祖父・達男が馬主だったファインは、ジャパンCなどGⅠ6勝を挙げたピルサドスキーの半妹で将来、私が牧場を継ぐときの繁殖候補として購入した馬。顔が大きく、脚が短めで、本質的にはマイルかスプリントの馬だったと思います。この馬に乗った人はみんな乗り味、パワーがすごかったと言ってくれますね。 結局、染色体の異常で繁殖牝馬にはなれなかったものの、今も牧場で繁殖馬の面倒を見る役割を立派に務めてくれています。19歳のときに骨盤を痛めて一時はダメかもという時期もありました。それを乗り越えて、25歳の今でも元気です。 さて、そろそろ秋華賞の予想にいきましょう。私は人気薄を軸にするので、スタイルを崩さず、◎は⑫ラヴァンダです。 立派な馬体で調教もすごく動くので、新馬の頃から注目していました。これまで不利を受けることが多く、なかなかスムーズな競馬ができていないだけで、ここで戦える力は秘めていると思います。前走のローズS（7着）も出負けしてポジションを取りに行ったときに少し掛かったぶん、直線で2着馬チェレスタに並びかけるところまで行けませんでした。勝負根性に秀でているので、並びかけていれば3着以内に入れていたと思っています。 父がシルバーステートでロベルトとリファールのクロスを持っていて、うちの生産馬ウォーターナビレラ（ファンタジーS1着、桜花賞2着）と同じような、考えられた配合と感じます。この配合はレースセンスがいい馬が出やすいですね。