ポイント差はわずか34.5 平野美宇と伊藤美誠、どちらがパリ五輪代表権をつかむのか 代表権獲得条件を解説
<天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2024年1月22~28日 場所:東京体育館(東京)> 22日から東京体育館にて開催されている全日本卓球選手権大会。今大会は日本卓球協会が独自に定めるパリオリンピック選考ポイント対象大会となっている。 女子は早田ひな(日本生命)のシングルス代表入りがほぼ確実となっているが、2枠目を平野美宇(木下グループ)、伊藤美誠(スターツ)の両者が熾烈な争いを繰り広げている。 最後の五輪選考ポイント対象大会である今大会、パリ五輪シングルス代表権を獲得するのはどちらなのか。平野、伊藤それぞれの代表権獲得条件を解説する。
現時点のポイント獲得状況をおさらい
まずは今大会で獲得できるポイントと、平野、伊藤の現時点で獲得しているポイントをおさらいしておこう。全日本選手権で獲得できる五輪選考ポイントは以下の通りとなっている。 優勝:120ポイント 準優勝:100ポイント ベスト4:80ポイント ベスト8:50ポイント ベスト16:20ポイント ベスト32:10ポイント ベスト64以下:0ポイント また1月23日現在、平野美宇は486ポイント、伊藤美誠は451.5ポイントを獲得している。両者のポイント差は34.5となっており、わずかに平野がリードを保っている。
平野、伊藤それぞれの代表獲得条件を解説
こちらの図は、今大会の結果により五輪シングルス代表権がどちらに獲得されるかを示している。 例えば、図の左上のように平野、伊藤のどちらもベスト64(4回戦敗退)となった場合、両者ともポイントは獲得できず、平野が代表権獲得となる。 平野は決勝まで進んだ時点で伊藤にポイントで上回ることが確定し、自力でのシングルス代表権獲得が決まる。現時点でポイントで平野を下回っている伊藤は、今大会で平野に2回戦以上上のラウンドまで勝ち上がる必要性がある。 平野と同じブロックには、森さくら(日本生命)、大藤沙月(ミキハウス)、佐藤瞳(ミキハウス)ら実力者が名を連ねている。ラリー戦に強い大藤、9年連続ベスト8以上と安定した成績を誇る佐藤ら実力者との対戦が予想されるが、重圧を跳ね除け上位に進出することができるか。 伊藤のブロックには横井咲桜(ミキハウス)らが入っており、両者が勝ち上がると準々決勝で対戦となる。昨年度の全日本選手権では伊藤に勝利した横井が今年も同じブロックに入っており、伊藤にとっては負けられない戦いとなる。 五輪選考レースの集大成となる今大会。優勝争いの行方に加え、長きに渡るパリ五輪選考レースの結末にも注目だ。
橘川広太郎