『切り裂きジャック』『サイコパス』犯罪めぐる検索履歴…紀州のドン・ファン元妻 覚醒剤めぐる“供述変遷”は「当時から殺人者扱い。何を言ってもダメだなって」死亡当日の行動は説明窮する場面も【被告人質問詳報】
野﨑さんの“覚醒剤購入依頼”に応じたワケ「ただお金くれるからいいやって」
11日午後、検察側の質問がスタートした。派手さはなくとも、被告の説明の信用性にひとつひとつ疑義を呈していく。 まず、2018年5月に愛犬が死んだ後、野﨑さんが憔悴し「死にたい」と口にしていたという説明について。被告は8日の被告人質問で、インターネットで「死にたいっていう人」「死にたいと言われたら」と検索したと述べたが、検察官は、“検索のきっかけは野﨑さんではなく、その頃被告がお金を渡し、後日返済を強く迫っていた女性とのやり取りだったのでは?”と問う。 検察官「『死にたい…』の検索は、(被告からの取り立てを受けて)女性が言ったから調べたのではないんですか? 時間的にも近接している」 被告 「その女性の心配はしません」 そして、“野﨑さんが覚醒剤購入を頼み、催促までしてきた”と被告が主張している、4月上旬について。 検察官の質問に対し被告は、野﨑さんに覚醒剤を渡したとする日(2018年4月8日)と野﨑さんから「ニセモノで使い物にならない」と言われた日(翌4月9日)は、“野﨑さんと性的な行為をしたことはない”と答えた。“性的な行為がなかったとすれば、野﨑さんはなぜ覚醒剤が偽物だと分かったのだろう…?”という疑問を筆者は覚えた。 検察官「野﨑さんから覚醒剤を頼まれたときの話ですが、あなたは“この人は覚醒剤を何のために使うんだろう”と思っていましたか?」 被告 「(3秒ほど沈黙)特に何も思ってなかったです」「ただお金くれるからいいやって」 検察官「あなたとしてはね。ただ野﨑さんは何に使うと思いましたか?」 被告は5秒ほど沈黙し、覚醒剤を使用して行う性交渉を指す単語を口にした。 検察官「あなたと?」 被告 「いや私とは(性交渉は)しない約束だったので」 検察官「覚醒剤を買ってきて、“私に性的な行為をするのではないか”ということは考えなかったんですか?」 被告 「可能性はあると思います」 検察官「あなたと性行為をしたくて覚醒剤を頼んだとは思わなかったんですか?」 被告 「(野﨑さんの)まわりに女はいっぱいいますから」 検察官「なぜ(野﨑さんは)そこまで急いで覚醒剤を買ったのかなと思ったんですが?」 被告 「私と使うわけではないですし、頻繁に女性と会っているから」