ゆとり先生の教育提言(2) 臨時休校、高校生はどう過ごす? どう過ごせる?
日本一のだがし売り場に主旨を説明したところ「おもしろい!」ということで、急遽(きゅうきょ)、駄菓子の無償提供を受け、商店街に「駄菓子無人販売店」を置くことにしました。場所はシェア部室の前、普段自転車置き場に使っているスペースに長机1つ置き、駄菓子を並べます。開店はシェア部室に高校生がいるとき限定。ちょうどシェア部室の窓から状況が見えるようにしました。
独自アイデアは随所に
扱う駄菓子はすべて1つ10円。欲しい駄菓子を手に取り、代金を「賽銭箱」型の料金箱に入れます。無人販売の性質上、お釣りが出せないので、ガチャガチャを利用した「両替機」を設置しました。ガチャガチャに100円を入れると10円玉10枚入ったカプセルが出て来るという仕組み。ガチャガチャの新しい利用法ですね。
持ち帰り用のポリ袋はありません。その代わりに新聞紙を折った手作り紙袋を用意し、環境にも配慮しています。売り上げ金はすべて、商店街活性化のための企画に使うことに決めました。 3月6日、無人駄菓子販売所1日目、近くの学童の先生が小学生を連れて立ち寄ってくれました。休校期間の街での体験活動の一環として楽しい、と好評でした。お客さんが増えると企画した高校生のテンションも上がってきます。ただ、あくまで無人販売。お客さんが来ても必要以上の接客はしません。シェア部室の窓からお客さんが購入している様子を眺めながらキャーキャー盛り上がってます。
CMソングも手作り
繁盛の様子を見ているだけで満足できなくなった高校生が「お店のCMソングを作って流そう!」とアイデアを出し、急遽、CMソング作りが始まりました。なんだか面白そうな雰囲気なので、私もギターを持って曲作りに参加。ものの15分ほどで歌詞と曲が形になり、高校生の持つスマホで収録。無人駄菓子屋のことを55秒で紹介する歌つき動画が完成しました。 完成した動画は、YouTubeにアップすると同時に無人駄菓子屋の前でループ再生させ通行人の目を引きました。(※動画は記事下部リンク) 翌日、地元のラジオ・テレビ・新聞にこの取り組みが紹介されたことから、お客さんが増え、種類によっては売り切れる商品も出てきました。街の話題作りとしては大成功です。