ゆとり先生の教育提言(2) 臨時休校、高校生はどう過ごす? どう過ごせる?
管理教育のツケ?
うーん……「私たち大人が思ってたのと違う!!」と叫びたくなりましたが、いやいや、「学校」という場で先生の指示で動くことによりコマを進めてきた子どもたち、その指示がほぼ予告なく突然無くなったのです。「なんてやる気のない子どもたちなんだ!」と一概に責めることができるでしょうか。学校で管理することで子どもたちをコントロールしてきたツケが一気に噴き出したのです。
そのような状況下で民間の立場で何ができるのか。 より話を深く聞きました。高校の場合、学校の対応は様々。まとまった分量の課題が出されるところもあれば、全くの放置、という学校もありました。いずれにしても小中学生同様、平時に比べると自由になる時間が多いことに変わりはありません。 私が伴走している、学校の枠を越えた高校生の自主活動団体「#おかやまJKnote」(以下JKnoteと記します)には岡山県内15の高校から28名の生徒が参加しています。JR岡山駅から徒歩8分の商店街内に「シェア部室」という活動の拠点を持っており、毎週1回夕方にミーティングをしています。ミーティングの中でメンバーの高校生は自分の「やりたい」を提案し、地域の人たちの協力を受けながら次々と実現させています。
お店の臨時休業、高校生の発案
今回の休校で、時間を持て余したJKnoteの高校生が、昼間から続々とシェア部室に集まってきました。そこで行われるのは「カラオケに行こうと思ったけど、生徒は夕方まで入れてくれなかった」「ファストフード店に高校生がスマホいじりながらたまっている」といった街の様子の情報交換。その中で、「あのお店が臨時休業している!」という話が出ました。 そのお店とは、岡山市に隣接する瀬戸内市にある「日本一のだがし売り場」。売り場面積、取り扱い品数共に日本一の規模を誇る、巨大な倉庫のような駄菓子屋です。スケールの大きさが注目され、全国からお客さんが集まる瀬戸内市ではちょっとした観光名所になっています。日本一のだがし売り場とJKnoteは2年前から商店街活性化イベントや西日本豪雨復興支援などで何度もコラボ企画をしてきました。 その店が新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために当面休業するというのです。「密閉された店内に多くのお客さんが来場する対面販売」はリスクが大きいという判断です。そこで高校生たちが「逆転の発想」を企画します。 「屋外で無人販売ならいいんじゃない?」