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フランス人の生化学者ジェシー・インチャウスペに出くわしたのは、たぶん3年くらい前。以来、私（オーストラリア版ウィメンズヘルスのジャーナリスト）は彼女のハックを可能な限り取り入れてきた。ひと言で言うと、彼女のおかげで食べ物に対する見方が変わった。彼女に偶然出会わなければ、食べる順番を変えることの意義も、ヘビーな食事をしたあとに体を動かすことの重要性も、アップルサイダービネガーを飲むことの利点も知らずに生きていただろう。 【写真】血糖値が急激に上がると太りやすくなる!? 取り入れたい食事方法などを栄養士が解説 “血糖値の女神”ジェシー・インチャウスペが注目を浴びるようになったのは2019年のこと。ジェシーのもとには、彼女と同じ方法で食事をし、血糖値を管理することに価値を見い出した人の群れが押し寄せた。 ジェシーは自身のインスタグラムで食事に関するアドバイスを無料で与え、著書の中ではバイオハックやレシピを紹介している。今年1月には血糖値スパイクを防ぐサプリメントをリリースした。 この記事では、そんな彼女の人物像とメソッドをオーストラリア版ウィメンズヘルスから紹介していきたい。

血糖値スパイクとは？

食事によって大量のグルコース（ブドウ糖）が急に体内に取り込まれると、俗に言う“血糖値スパイク”が生じてしまう。 血糖値スパイクが問題となるのは糖尿病の人だけじゃない。私たちの大半（米国の推定では人口の約8割）は日常的に血糖値スパイクを経験している。そして、血糖値スパイクは私たちの身体的な健康と精神的な健康の両方に悪い影響を与えかねない。

血糖値スパイクはなぜ心身の健康に悪いのか？

まずは長期的な話から。血糖値が大きく変動してばかりいると、腸の健康、睡眠やインスリン抵抗性に悪影響が出てしまう。糖尿病、アルツハイマー病、心疾患の発症リスクも高くなる。 より短期的な話をすると、血糖値の急上昇および急降下は疲労感と空腹感を引き起こす。だから午後3時には、どうしてもチョコレートに手が伸びる。食後数時間でスランプに陥ったり、数時間おきに強い空腹を感じたりするのは、主に血糖値スパイクのせい。ジェシーによると、このような波を防ぐには血糖値を安定させる必要がある。でも、一体どうやって？