【Cycle*2024 ツール・ド・フランス2024 レースレポート:第17ステージ】リチャル・カラパスが全グランツールでの勝利を達成 ステージ優勝を信じて再三再四のアタック「この勝利にはすべてが詰まっている」
ハイペースに加えて、強い風もプロトンを襲う。レース中盤までに数度集団が分断して、一時的ながらもアダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)が後方に取り残される場面があった。
ようやく逃げグループが生まれたのが57km地点。マグナス・コルト(ウノエックスモビリティ)の動きに同調した4人がパックを形成。コルトに加えて、ボブ・ユンゲルス(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、ロマン・グレゴワール(グルパマ・FDJ)、ティシュ・ベノート(ヴィスマ・リースアバイク)が先を急いだ。
大会終盤にきての激しい展開。集団から遅れる選手も出て、体調不良が伝えられていたアレクセイ・ルツェンコ(アスタナカザクスタン)が涙を流しながらリタイア。フェルナンド・ガビリア(モビスター)、サム・ベネット(デカトロン・AG2Rラモンディアル)といったスプリンターもバイクを降りている。
速いペースに収まりが見えないまま、114.8km地点に設定された中間スプリントポイントにやってくる。逃げる4人が先に通過し、45秒後にメイン集団が現れた。ここは当然、マイヨ・ヴェールを着るビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)と、猛追するヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)の競り合い。前日の落車で傷を抱えながらもギルマイが先着し、全体5位通過で11点を加算。1点だけながらも、ポイント賞争いでフィリプセンを引き離している。
この直後、メイン集団がまたも分断。今度は個人総合上位陣が前乗りせず、総合に関係しない選手たちだけで前を目指す。これでレースの流れはおおむね定まった。総合系ライダーが位置する実質のメイン集団は、リーダーチームのUAEチームエミレーツがfペースを落ち着かせた。
分断を機に組まれた前方パックには、47人が乗り込んだ。たびたび追走を狙って動いていたカラパスのほか、ヴィスマ・リースアバイクはクリストフ・ラポルトとワウト・ファンアールト。UAEチームエミレーツもパヴェル・シヴァコフとマルク・ソレルがジョインし、彼らはチーム戦の様相。
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