竹俣紅アナが日本調教馬のサウジカップでの奮闘に感動! 金鯱賞での注目馬はいかに!?
竹俣 紅連載:『紅色の左馬』第13回 スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、竹俣紅アナウンサーの連載『紅色の左馬』。今回は、世界最高賞金レースのサウジカップについて振り返ってもらい、GI大阪杯の前哨戦となる金鯱賞の注目馬についても聞いた――。 【画像】『みんなのKEIBA』竹俣紅アナ「連載写真館」 これも暖冬の影響なのかな――。私は最近、もう15年育てている桜の盆栽を眺めながら、そんなことを感じています。 というのも、我が家の桜は毎年、街の桜が散る頃に花を咲かせてくれるのですが、今年は2月につぼみが開き始めて、満開に向かっているのです。暖かい日が多かったからでしょうね。 今は仕事が忙しくなり、手入れはもっぱら父に任せていますが、10歳の時にお小遣いを貯めて買った盆栽が、このところの異常気象を実感させてくれます。 さて、日本国内では春のGIシリーズに向けてのステップレースが花盛りですが、海外では先月、世界最高賞金がかかるビッグレース、サウジカップが大きな注目を集めました。 昨年の同レースは、パンサラッサが逃げ切り勝ち。そして、日本調教馬による連覇がかかった今年、ウシュバテソーロ(2着)は本当に惜しかったですが、勇気を与えてくれるような走りでした。 日本のサラサラのダートとは違い、サウジアラビア(キングアブドゥルアジーズ競馬場)のダートは、映像で見る限り、砂というよりも土に近いようなものでしたが、ウシュバテソーロは慣れない条件にも見事に適応してくれました。 調教ではやる気が見られなかったり、パドックでは「これで大丈夫なのかな?」と心配になるような雰囲気で歩いていたりと、レース前は心配事が多いウシュバテソーロ。それでいて、いつも食欲旺盛だと聞くと、食べることが大好きな私にとっては、とても親近感がわくお馬さんです。
同じくサウジカップに挑んだデルマソトガケは、休み明けの影響もあったのかな。輸送中に他の馬に噛まれるアクシデントがあり、心配していたのですが、それでも5着まで来てくれました。 惜しい結果ではありましたが、次はドバイワールドカップに向かうと聞いています。海外経験豊富なデルマソトガケは、昨年のUAEダービーも勝っていますし、叩き2戦目となる次走は、今回以上の走りが期待できるはずです。 一方で、昨年の国内ダートGIで圧倒的な強さを見せたレモンポップはまさかの12着。専門家の方々の話を聞くと、海外遠征が向いていないのかもしれない、と言います。 ただ、こればかりはやってみなければわからないですよね。だからこそ、挑戦することが大事なのだと思います。今後は国内レースが中心になるのかもしれませんが、再び強いレモンポップの走りが見られることを楽しみにしています。 また、レモンポップでは悔しい結果となった坂井瑠星騎手は、同じ日(サウジカップデー)に行なわれたサウジダービーでは、すばらしい騎乗でフォーエバーヤングを海外初勝利に導きました。 フォーエバーヤングは、デビューから無傷の4連勝。しかも、その間に走ったのは、京都(2歳新馬)、門別(JBC2歳優駿)、川崎(全日本2歳優駿)、サウジアラビアという異色の戦績。これからどんな道を歩んでいくのか、夢は膨らみます。 次走のUAEダービーを経て、その後はケンタッキーダービーを目標にするというフォーエバーヤング。まだ底を見せていない3歳馬が、どこまでいけるのか楽しみにしています。 国内では今週、GII金鯱賞が行なわれます。 実績上位はドゥレッツァとプログノーシスですが、仕上がりが気になるところ。そうなると、逆転候補を探してみたくなります。