【プロ野球100人分の1位】変化球No.1は三振の山を築いた埼玉西武ライオンズ・今井達也投手の「生き物のように曲がる」スライダー 現役選手100人に独自調査2024
第1位:10票/今井達也(西武)・スライダー
並みいるピッチャーたちを抑えて、栄えある第1位に輝いたのは、西武・今井達也投手(26)のスライダー。わずか1票差で2位のモイネロ投手を上回った。 「なんか気持ち悪いって感じ。曲がっているようにも見えるし落ちているようにも見える」楽天・村林一輝内野手(27) 「バットに当たるイメージがわかない」オリックス・紅林弘太郎内野手(22) 「ストレート並みに怖いというか」西武・武内夏暉投手(23) 「一番良いピッチャーじゃないかなと思っています」ロッテ・種市篤暉投手(26) 「スライダーを真似して試合でも投げるようにもなりました」西武・平良海馬投手(25) 多くの選手が絶賛する今井投手のスライダー。今シーズンのパリーグ奪三振王(187奪三振)に輝いた今井投手のピッチングスタイルと言えば…。 「2分の1の確率で真っすぐかスライダー。それであれだけ三振を取るっていうのは、ちょっと特殊かなと思いますね」西武・炭谷銀仁朗捕手(37) 「ほぼ、真っすぐとスライダーしかないのに、その奪三振数なので相当すごいと思っています」ロッテ・種市篤暉投手(26) 今井投手の投球割合を見るとストレートとスライダーの2球種で9割近くを占める。実は、そんな今井投手のスライダーが12球団で最も三振を奪っている球種なのだ。 2024年 球種別奪三振ランキング 1位 今井達也(西武) スライダー 108 2位 佐々木朗希(ロッテ) フォーク 79 3位 戸郷翔征(巨人) フォーク 69 (提供:データスタジアム)
「いかに真っすぐと同じ軌道に見せるか」
見事1位に輝いた今井投手は、「これ、欲しかったんですよ、実は。僕が最初に覚えた変化球でもあるので、選んでいただいてすごく光栄に思っています」と喜びの言葉を口にした。 西武・隅田知一郎投手(25)が「もう不思議な球」、オリックス・紅林弘太郎内野手(22)が「生き物のように曲がる」と、奇妙なコメントで称える今井投手のスライダー。 「ポンッて出てくるんすけど、そこからファーンみたいな、まだ来てないみたいな、不思議なスライダーの感覚に近かったですね。難しいです」ソフトバンク・今宮健太内野手(33) “ポンと出てきても、まだ来ないスライダー”、その秘密を今井投手本人はこう分析する。 「いかに真っすぐと同じ軌道に見せるかっていうのも大事で、サイドスローに近いぐらい僕はリリースポイントが低い。その位置から真っすぐもシュートしながら伸びていくような軌道になるので、ちょうど反対の軌道のボールになるというか…」 今井投手のストレートはシュート回転しながら、右打者の内側に伸び上がっていく軌道。それと反対になる球こそがスライダー。途中まで全く同じ軌道から、ストレートとスライダーは反対方向に変化していく。バッターはストレートと錯覚するため、今井投手独特のスライダーが効いているのだ。 「うまく真っすぐの残像を生かして投げられているので、そういうスライダーのイメージも付いたんじゃないかと思います」 “ポンと出てきて、まだ来ない”スライダーで三振の山を築いた今井投手は来シーズンのさらなる飛躍を誓った。 「選手の皆さま、今回は選んでいただいてありがとうございます。スライダー以外でもノミネートしていただけるように、また今後も頑張りたいと思います」 (「すぽると!」11月24日放送より)
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