ソラナ財団、サンドイッチ攻撃に加担したバリデーターを除外
Solana Foundationが悪意のあるバリデーターへの支援を停止
パブリックブロックチェーンのソラナ(Solana)の開発を支援するソラナ財団(Solana Foundation)が、ソラナブロックチェーン上でサンドイッチ攻撃に加担していたいくつかのバリデーターを財団の委任プログラムから除外した。ソラナの開発者向けのディスコードグループにて6月10日に発表された。 ソラナ財団が行っている委任プログラムでは、ネットワークの分散を目的に通常ネットワークのバリデーターをする際に必要な大量のSOLトークンを財団の予算から一部委任する。その代わりに同プログラムを通じてトークンの委任を受けたバリデーターは、ソラナに対する協力的な行動が求められる。 今回発表された委任プログラムからの除外の原因となったサンドイッチ攻撃は、ユーザーのブロックチェーン上の取引の前後にバリデーターが自身の取引を割り込ませることでそのユーザーの取引で生まれる価格の変動から利益を得る攻撃だ。 この攻撃を受けるとユーザーは取引をした時点で想定より悪い条件での取引を強いられる。そのためこの攻撃は、不公平な利益の取得方法としていくつものブロックチェーンで問題視されている。 このサンドイッチ攻撃は、委任プログラムに参加しているバリデーターに課せられたルールに違反しているため、プログラムからの除外は適切な判断だといえる。 なお今回ルール違反を理由にプログラムから除外されたバリデーターは、バリデーターとしてネットワークの参加を禁止されたわけではない。 ソラナはパーミッションレスのブロックチェーンであるため、バリデーター運営に必要なSOLを集められれば、再びバリデーターとしてネットワークへの参加することも可能である。 ちなみにソラナは6月10日、同ブロックチェーンのクライアントソフトウェアの最新版「v1.18.15」をリリースしている。このバージョンはネットワークのパフォーマンス向上と安定性の強化を目的としている。
田村聖次(幻冬舎 あたらしい経済)