「彼らをサイボーグのように見ているのかなと…」高校駅伝“留学生3km区間規制”に元・仙台育英高監督が思うこと「本心で言えば残念です」
トップ選手が留学生と競う機会が失われる?
留学生がレースに与える影響が縮小していけば、受け入れる高校自体も減っていくことが予想される。日本人のトップ選手たちが留学生と競い合う機会も失われかねない。高校スポーツの国際化が進む中、駅伝はますますドメスティックな競技になっていくのではないだろうか。 「他のスポーツはどんどん留学生を受け入れて活躍の場が広がっているのに『なんで駅伝だけ? 』という気持ちはあります。一方、確かにポテンシャルが顕著に出るスポーツではあるので、日本人だけで頑張っているチームを考えると何かしらの策が必要だということも理解できます」 そして、真名子監督は言葉を重ねる。 「ただ、留学生を一番近くで見てきた立場からするとやはり残念です」 都大路において、身体能力の高いケニア人留学生たちが勝負を決定づけてきた面は否めない。しかし、影響が強くなったら規制をかけ、それでも強くなったらさらなる規制をかける。それを重ねた先に残るものとは、一体なんだろうか。規制ありきの議論ではなく、さまざまな角度から検証していく必要があるだろう。 <大学駅伝編へつづく>
(「Number Ex」荘司結有 = 文)
【関連記事】
- 【つづき/大学駅伝編を読む】留学生は“速くて当たり前”なのか?「どこかで特別視して…過度な期待をかけた」大東大の熱血監督が“愛弟子”留学生を箱根駅伝から外したワケ
- 【貴重写真】「えっ、あの金メダリストも日本の高校出身?」卒業後も活躍した都大路発の留学生たち…「今って坊主じゃないの!?」様変わりした高校駅伝強豪校の髪型もあわせて見る
- 【あわせて読む】留学生は単なる「助っ人」なのか? 高校駅伝のルール改正が話題に…現王者・佐久長聖高監督が語る“功罪”「競う場が減るのはマイナスだが…」
- 【こちらも読む】箱根駅伝5区、相手選手からまさかの声かけ「一緒にシード取れないぞ!」… 大東大・菊地駿介に聞いた、法政大との“奇跡の共闘”の舞台裏
- 【動画インタビュー】「留学生を特別扱いしないはずが…」大東文化大学・真名子監督が語るピーター・ワンジルへの愛と葛藤