はしのえみが語る、仕事と子育ての日々 「ママ友が10歳年下なんてこともざら。でも出産前よりいまのほうが健康です」
――たとえば、どんなことですか? やらなくてはいけないことは「淡々と」やるということです。家事など「なんで私がやらなくちゃいけないの?」って考えると、嫌になりますよね。そういう思いはもたずに、ただ「淡々と」こなしていく。こうしていると「なんで私ばっかり」と思わなくなるんです。 もうひとつ、私にぴったりだったのが「がんばりすぎない」という思考です。「がんばりすぎず、今の自分にちょうどいい状態を見つける」こと。これが私の心にストンと入ってきました。 私はずっとバラエティーを中心に仕事をしてきたので、例えがどうしても仕事になってしまうのですが……確かにバラエティー番組でも、張り切り過ぎて空回りして失敗することってあるんです。だからといって張り切りすぎずにいると「じゃあ、なにしに来たんだ」ということになりますよね(笑)。がんばりすぎず、がんばらなさすぎず「ちょうどいいがんばり」ができた日は、自分も楽しく、まわりの人にも楽しんでいただくことができるんです。 それまでは「昨日はできたのに、なんで今日はこれができないの!」とイライラすることが多かったのですが、これを聞いてから、「今日の私の状態」に目を向けるようになりました。昨日の体調と今日の体調はちがうもの。「あ、今日は調子がいいから、あそこまでがんばれそうだ」「今日はペースを抑えめでいこうかな」と、すんなり考えられるようになりました。 ――すべて自分で抱えていたころに比べたら、大きな変化ですね。 心に余裕ができるとはこういうことか、と思います(笑)。「作らなくちゃ」と思っていた料理も、今は心から楽しんでいます。 ――おはなちゃんの好きなメニューはなんですか? それが、「納豆ご飯」なんです。納豆と白いご飯、野菜が入ったワンタンスープ。手の込んだ料理はあまり好きではないんです。せっかく余裕ができたのに(笑)。 (取材・文/三宅智佳) ※前編<はしのえみが語る、小3娘の子育て 「自分が『姫様』だった」ことを娘に報告したとき、言われた一言とは?>から続く 〇はしのえみ(はしの・えみ)/タレント、女優。鹿児島県出身。萩本欽一主宰「欽ちゃん劇団」の第1期生。TBS「王様のブランチ」で1996年から18年間「姫様」として活躍。NHK「週刊こどもニュース」の6代目お母さん役など幅広い年齢層に人気。夫は俳優の綱島郷太郎さん。ブログ「遅咲き母の子育て日記 おはな~‼」も人気。
三宅智佳