笹生優花「全メジャーを勝ちたい」5大メジャー制覇に意欲 全米女子オープンV報告会見
6月に行われた女子ゴルフのメジャー、全米女子オープンで2度目の優勝を果たした笹生優花(23=アース製薬)が12日、都内のホテルで会見した。米ツアーを主戦場としており、先月末の最終戦までツアーを転戦していた関係で、帰国できたこのタイミングで「全米女子オープン優勝記念記者会見」と銘打ち、メディアを通じた報告会を実施。冒頭で約半年前を振り返りながら「楽しい1週間でもありましたし、いい思い出もたくさんできて、またトロフィーに自分の名前を入れられたことはすごいよかった」と、素直に話した。 【写真】トロフィーを手に笑顔を見せる笹生優花 2度のメジャー制覇は、男女を通じて日本初の快挙だが「全メジャーを勝ちたい」と、さらに大きな夢も語った。女子メジャーは5大会あるが「全メジャーで優勝したいなという夢はあります。そんなに簡単に勝てる試合ではないので、まだまだこれから練習が必要かなと思います」と力説。日本勢としてだけではなく、世界のトッププレーヤーとして走り続ける決意だ。 メジャーの中でも伝統や格式など、特に格が高いとされる全米女子オープンには、強い思い入れがあることも打ち明けた。「自分がプロになる夢を持ったきっかけは、この試合。本当に自分に夢をくれた試合でもありますし、だからこそ1番勝ちたい試合でもあったので、自分にとってはすごく特別な試合。(今年の試合は)全部、すごくハッキリと覚えている。どのショットもミスも。自分が思ってもいないショットが出た時も、それもこの試合の思い出」。試合の映像が流れ、最終日にバーディーを奪ったシーンでは「いいショットでした」と、まるで人ごとのように冷静に分析していた。 誕生日直前に、大会史上最年少の19歳で初優勝した21年大会は「早すぎたというか。あまりプロとしての経験もなかったし、ちょっと早いな、という感じはあったけど、今年は、3年前と比べて、少し経験も積みましたし、ゴルフの内容も少し違っていた。そういうところが(3年前との)違いで、あとは、すごくうれしいことは変わりない」と話し、笑った。 米ウィスコンシン州で行われる来年の全米女子オープンは、ディフェンディングチャンピオンとして臨む。「来シーズンもケガせず、シーズンを終えたいというのが第1の目標。しっかりメジャーで体調を崩さず、試合に出場できればと思っています」。来季、米女子ツアーに参戦する日本勢は13人に増える見込みだが「すごくいいことだと思います。日本人選手でも、他のアジアの選手でも、世界のトップのLPGA(米女子ツアー)で戦っていけることは、すごく楽しいこと。みんなでゴルフ界をどんどん、どんどん、盛り上げていければなと思います」と歓迎。今後は母の母国フィリピンへの渡航を含め、スポンサーや関係者へのあいさつ回りなども予定しているという。つかの間のオフを経て、すぐに新シーズンへの本格的な準備に入る。