RIZINが来週にも公式見解発表も。メイウェザー対那須川が中止となる前兆サインはあった?!
プロボクシングの元5階級王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(41、アメリカ)が大晦日にさいたまスーパーアリーナで行う予定だった天才キックボクサー、那須川天心(20、TARGET/Cygames)との異種格闘技マッチの交渉舞台裏を暴露して中止を示唆したが、RIZIN側は10日、ようやく「フロイド・メイウェザー選手の大晦日の参戦に関して」と題した文書をリリース。現在、事実確認中であり、来週中にも公式見解を明らかにするとした。 同カードは、5日の記者会見にて発表されたが、「メイウェザー選手自身のSNSより、試合を取りやめるとも読み取れるアナウンスがあり、混乱を来たしましたことをお詫び申し上げます」とファンに謝罪。続けて「RIZIN実行委員長榊原信行は、現在弊社とメイウェザー選手との間で締結された基本契約書を基に、実施に向けての話し合いを行っております。来週には、明確なアナウンスをさせていただければと思います」とした。 さらに「本来であれば、本リリースを持って明確なアナウンスをさせていただくところですが、まだ皆様に結果をご報告できる状況には至っておりません。ですので、現状の途中経過としてリリースをさせていただいた次第です。誠に恐れいりますが、今しばらくお時間をいただければと思います」とも釈明。衝撃のインスタ投稿があって丸3日が経過しているが、RIZINサイドは、メイウェザーが「公式な試合に同意したわけではない」「不意打ちされた」「3分3ラウンドのエキシビションマッチのはずだった」などと暴露した話の内容の真偽について態度を示さなかった。 メイウェザーの暴露が真実だとすれば、RIZINは格闘技団体としての信頼を失うが、逆にメイウェザーが「約束を破った」のであれば、訴訟問題に発展してもおかしくない。 だが、今から思えば記者会見の段階から、この対戦が幻に終わる、いくつかの前兆、サインはあった。 まずは、そのいでたち。メイウェザーはスーツでもなく、TMTブランドのジャージでもなく、ナイキのナイロンジャージを着て、六本木ヒルズクラブの会見場に出席した。 UFCの元2階級王者で、メイウェザーにボクシングマッチでTKO負けをしたコナー・マクレガーがインスタで、「フロイド、トラックスーツか、サウナスーツでも着ているのか。東京は暑いのか。それともここから何か物語が生まれるのか」と、メイウェザーの会見での服装に疑問符を投げかけていた。おそらく再戦を熱望しているマクレガーは、そのいでたちから「本気度の低さ」を感じ取ったのだろう。 そして筆者が会見時から指摘しているルール問題。階級制の世界で生きていた両者が10キロ以上ある体重差の問題に方向性を出さないまま会見を行い、メイウェザーは、そのことを聞かれて「体重ではなくスキルを争う試合」とごまかしていた。榊原実行委員長は「無差別」「果し合い」という格闘技的発言。ボクシングルールか、キックルールかなどについても未定で、メイウェザーも言葉を濁した。