「地域に愛される企業へ」 伊勢甚本社 創業300年 茨城・水戸
ホテル事業などを展開する伊勢甚本社(茨城県水戸市)は30日、同市千波町の水戸プラザホテルで「創業300周年記念セレモニー」を開いた。社員ら174人が出席し、創業からの歩みを振り返るとともに、次の100年へ向けたスタートを切った。 同社は江戸時代の1724(享保9)年10月1日、同市泉町に呉服太物店「伊勢屋」として創業。呉服商に始まり百貨店を核とした小売業、ホテルを核としたサービス事業などさまざまな業態を経験し、事業転換を果たしてきた。 式典で綿引甚介社長は歴史を振り返りながら「諸先輩方や従業員の努力が地域から評価され、信頼を受けた結果だ」と感謝した上で、「今、のれんを未来につなぐために進化の時を迎えている。引き続き社会に貢献して、地域に愛される企業をつくっていくため、わが社と地域のために尽くしてほしい」と述べた。 続いて梶田和伸常務が、今後の新たな企業理念「『人の和』を大切にすべての想いに寄り添い 新たな価値創造に向けて挑み続けます」を示した。新たな取り組みとして、女性管理職の登用や育児・介護休暇の延長、連続休暇・誕生日休暇の制度化のほか、年平均4~5%の賃上げ、若年層確保に向けた新規採用の再開などを挙げた。 同社は現在、ホテル事業「水戸プラザホテル」のほかレストラン、不動産、保険代理業などを展開している。
茨城新聞社