「即死ではなく、事故直後に救助すれば…」車ではね生きたまま山林に遺棄か “殺人容疑”の可能性 被害男性に低体温症の症状 32歳男「事故でパニックになった」
車ではねた男性を山林に遺棄したとして長野県佐久市の男が逮捕された事件の続報です。亡くなった男性は事故直後生きていたとみられ、警察は殺人容疑に当たる可能性もあるとみて慎重に捜査しています。
■85歳男性は生きていた可能性
亡くなった男性が見つかった長和町の山林。この場所に遺棄された際、男性は生きていた可能性があることが捜査関係者への取材で分かりました。 保護責任者遺棄の疑いで逮捕された佐久市の会社員・佐藤英伸容疑者32歳。 佐藤容疑者は12月10日午前4時過ぎ、佐久市岩村田の県道で近くに住む中沢秋雄さん85歳を車ではねた後、救護せずに長和町の山林まで運び遺棄した疑いが持たれています。
■事故後、約30キロ離れた山林に
佐藤容疑者は事故を起こした後、その車で自宅まで中沢さんを運びました。 その後、車を乗り換えて約30キロ離れた長和町の山林まで運んだとみられます。 警察は13日、中沢さんの死因は「凍死とみられる」と発表。低体温症の症状もみられたということです。
■救護していれば助かった可能性
捜査関係者によりますと事故直後は生きていて、遺棄された後に死亡した可能性があるということです。 また捜査関係者は「男性は即死ではなく、事故現場で救護していれば助かった可能性もある」としています。 事故直後に近くのコンビニエンスストアで水を購入し、その水で現場の血痕を流したとみられることもわかっていて、警察は事故を隠ぺいしようとしたとみています。
■「殺人容疑」に当たる可能性も
保護責任者遺棄の疑いで逮捕・送検された佐藤容疑者。 佐藤容疑者は容疑を認めていて「事故でパニックになった」などと話しているといいます。 警察は「殺人容疑」に当たる可能性もあるとみて慎重に捜査を進めています。