公園なら安全とは限らない⁉︎子どもだけで遊ぶ時の防犯上の注意点は?
小学校3年生ごろからは、子どもだけで遊びにいくことも増えるもの。成長してきたとはいえ、まだまだ体も小さく力も弱いからこそ「危険な目に遭わないかな?」と心配になるのではないでしょうか。暗い場所や知らない人には注意するよう伝えているものの、本当に大丈夫かな……と不安が募ることも。 そこで、犯罪学に詳しい立正大学文学部社会学科・小宮信夫先生に子どもだけで遊ぶ時の注意点をアドバイスしていただきました。
近くの公園で遊んでいるはずが……先輩保護者のヒヤリ体験談
「約束の帰宅時間になっても戻らず、公園などの心当たりの場所を探して回ったが見つからず……。結局、近くの友達が住むマンションの共用部にいたのを発見。偶然、見つけられましたが、ヒヤリとした経験でした」 帰宅時間になっても子どもが帰ってこない、遊びにいったはずの場所にいない……同じような経験をして、全身から血の気が引いたことがあるかたもいらっしゃるかもしれません。「何か事件に巻き込まれたのではないか」と気が気でない思いをすることもあるでしょう。 子どもだけで遊ぶ時は、防犯上の注意点をしっかり伝えておきたいもの。どんなルールを定め、どう伝えればいいでしょうか。
子どもだけで遊ぶとき、危ない目に遭わないようにするには?
教えてくれるのは……犯罪学に詳しく、「地域安全マップ」の考案者でもある立正大学文学部社会学科・小宮信夫先生です。 【Q. 子どもだけで遊ぶ時に犯罪に巻き込まれないための注意点は?】 小宮先生:子どもを狙った犯罪者は、いかにも怪しそうな様子であることはまずありません。優しげな雰囲気で、子どもに怪しく思われないよう、自然に近づいて声をかけます。また、暗い時間帯よりも、むしろ明るい時間帯に接触してくるものです。 保護者のかたはお子さまに「怪しい人についていったらダメだよ」「暗くなる前に帰ってこようね」とお話しされることも多いと思いますが、それだけでは不十分。犯罪者は言葉巧みにだましてくるため、そもそも声をかけられないようにすることが大切です。次の3点に注意していきましょう。 <防犯3大ルール> 1.「入りやすく見えにくい場所」にはなるべく行かない 2.1人にならない 3.ガードレールや植え込みの内側を歩く 1点目にある「入りやすく見えにくい場所」とは、犯罪者が子どもに声をかけるのに好む場所です。簡単に出入りできて、目撃されにくいのであれば犯罪者にとっては好都合。まぎれこみやすく、いざというときも逃げ出しやすいうえ、犯行を見られる可能性も少ないわけですからね。具体的には、次のような場所に注意していきましょう。 「入りやすく見えにくい場所」の具体例 ●緑の鬱蒼(うっそう)とした公園 ●マンションやビルの外階段 ●周りに何もない田んぼや畑 ●周りの家やマンションの窓から見えにくい道 公園や、周りに家がある道だからといって安心というわけではありません。高い木や塀が多ければ「見えにくい場所」となってしまいます。