誰よりも前向きだった名手 いつかは泣きながら凱旋門賞Ｖの原稿が書ける日を…／三嶋まりえ奮闘記
【三嶋まりえ奮闘記・第１４回】
長かった海外出張も終わり。日本馬でただ一頭、凱旋門賞に挑戦したシンエンペラーは１２着、武豊騎手が騎乗したアルリファーは１１着でした。いい結果を見ることができませんでしたが、だからこそ、もしも目の前で日本馬、日本人騎手の勝利を見届けることができたら、そのときの喜びはものすごく大きいと思うんです。 以前、武豊騎手は「競馬ってうまくいかないことの方が圧倒的に多いんだけど、たまにいいことがある。だからもっと頑張ろうと思える」と言いました。私はこの言葉が大好きなんです。
レース直後の取材でも…
１１度目の挑戦で、１１着に敗れた直後の囲み取材。当然残念な気持ちがあるはずなのに、誰よりも明るかったのは武豊騎手だったような気がします。「オーナーに〝また来年頑張ろう〟と言っていただけました。なかなか苦戦していますけど、ずっとジョッキーをやめられないですね。いつかは喜んでもらえる結果を出したい。頑張ります」。気分が沈んでいる報道陣を前に、前向きな言葉を並べてくれました。 いつか武豊騎手が、日本人騎手が、日本馬が、凱旋門賞を制する瞬間が見たい。そして、泣きながら原稿を書きたい。きっと近い将来、そんな日が来ると信じています。 今回の出張では、多くの方々に助けていただき、いろんな方を取材することができました。本当にありがとうございました。充実した時間を過ごし、すごくいい経験ができたと思っています。出張に行かせてくれた会社、快く送り出してくれた、そして夜中の原稿にも対応してくれた社内の皆さんにも感謝です。 ただ、その中でもっとできたのでは…と思うところも。それはまたやり方を考えていくとして、今日はぐっすり寝たいと思います（笑い）。２週間以上？お付き合いいただき、ありがとうございました。（この項おわり）
三嶋 まりえ
