「オリモノ」が臭くなる原因は更年期と関係している!? 産婦人科医が解説
ある日突然、オリモノが臭くなる(あなたにとってのノーマルよりも臭くなる)のは少し心配。厄介な感染症や性感染症、尿路感染症だったらと不安になるかもしれないけれど、顧問婦人科医のタニア・アディブ医師いわくオリモノが臭くなる主な原因は7つあり、そのうちのいくつかは想像以上に一般的で、治すのも非常に簡単。 【写真】生理痛を緩和してくれる12の食べもの それでは早速、その7つの原因をイギリス版ウィメンズへルスから見ていこう。 ※この記事は、診断の代わりとなるものではありません。症状について不安がある場合には、必ず医師または資格を有する医療従事者の助言を仰いでください。
オリモノが臭くなる7つの理由
1.細菌性膣炎 アディブ医師いわく細菌性膣炎はもっとも一般的な膣感染症の1つ。家族計画協会によると、女性の3人に1人は一生のうちに一度は細菌性膣炎を経験する。細菌性膣炎は膣内の細菌のバランスが崩れたとき、つまり善玉菌ではなく悪玉菌が優勢になり、本来はやや酸性であるべき膣内の環境がアルカリ性寄りになったときに生じる疾患。症状がまったく出ないラッキーな人もいるけれど、サラッとしていて水っぽく、魚臭いオリモノに悩まされる人もいる。でも、細菌性膣炎は市販の薬で治療可能。 2.トリコモナス症 アディブ医師によると、性感染症の一種であるトリコモナス症は、膣トリコモナス原虫という寄生虫によって引き起こされる。トリコモナス症では膣が赤く腫れ、「イチゴのようになります」とアディブ医師。オリモノの量が増えることもあり、その質感はトロッとしていたり、サラッとしていたり、泡状だったりとさまざま。色は黄緑で魚っぽい臭いがする。また、排尿時や性交中に痛みが生じることもある。トリコモナス症の治療には処方薬の抗生物質が必要なので、かかりつけの婦人科へ。 3.ウレアプラズマ ウレアプラズマ菌は人間の体内に自然と生息する細菌集団の一部。でも、その細菌集団のバランスが疲労による免疫力の低下などで崩れると、健康上の問題が生じることも。アディブ医師によると、ウレアプラズマは細菌性膣炎や尿道炎を引き起こすことがあるため、膣周辺の痛みや痒み、臭いオリモノなどの症状には注意して。なお、ウレアプラズマの場合も病院で抗生物質を処方してもらう必要がある。 4.タンポンの抜き忘れ 「タンポンなどの異物が膣内に残っていると、オリモノが臭くなることがあります」とアディブ医師。膣内に残された異物は感染症を引き起こす可能性があり、臭いオリモノは異常を示すサインと言える。 5.淋病 アディブ医師いわく淋病もオリモノが臭くなる理由の1つ。この場合は、緑色や黄色でトロッとしたオリモノが出るかもしれない。それに加えて排尿時の痛みや不正出血が生じることもあるけれど、淋病にかかった女性の約半分は無症状。この場合も、最寄りのセクシュアルへルスクリニックや婦人科で治療を受けて。 6.クラミジア感染症 アディブ医師によると、過去3週間以内に避妊具を使わないセックスをした場合は、クラミジアという性感染症の可能性もゼロじゃない。オリモノが臭うようになってきたら可能性は特に高い。クラミジア感染症の症状には、生理痛、不正出血、性交中や排尿時の痛み、膣周辺の痒みやヒリヒリした感覚などがある。この感染症は放っておくと子宮に広がり、骨盤内炎症性疾患や不妊を引き起こすことがあるので注意が必要。この場合も、セクシュアルヘルスクリニックまたは婦人科へ。 7.子宮頸がん 子宮頸がんの症状としてオリモノの臭いを挙げる人は少ないかもしれないけれど、アディブ医師いわく臭いオリモノは不正出血、性交時の痛み、腰痛に並んで注意すべき症状の1つ。不安な場合は医師に相談を。