二階堂ふみ 助演女優賞を受賞「映画は社会を変えられるんじゃないか」 仲野太賀もサプライズ登場
俳優の二階堂ふみさん(29)が11日、『第48回報知映画賞』の表彰式に登壇し、映画への思いを語りました。 【画像】二階堂ふみ ファーストジュエリー披露 二階堂さんが助演女優賞を受賞した映画『月』は、実際の障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸さんの小説『月』が原作。深い森の奥にある重度障害者施設を舞台に、事件を生み出した社会的背景と人間の深部に切り込み、社会全体が“見て見ぬふり”をしてきた不都合な問題がつまびらかに描かれた作品です。主演は宮沢りえさん(50)で、二階堂さんは施設職員で作家を目指す陽子を演じました。
表彰式には二階堂さんと親交がある仲野太賀さん(30)がサプライズ登場。仲野さんは「僕が知る二階堂さんはとても勇敢な人です。でも、今回『月』という作品に参加するに当たって、彼女は珍しくちょっと弱音をはいていた。誰かを傷つけないために、いっぱい悩んで考えて、役作り自体も孤独で寂しい道のりだったと思うんですけど、本編を見たときに彼女は覚悟と決心をして、この役を全うしてるんだなということに驚かされて、とても感動しました。これからも勇敢な二階堂ふみさんでいてください」とメッセージを送りました。 これを聞いた二階堂さんは「太賀くんありがとうございます。この『月』という作品は社会が消化していない、そしてこれからも消化することができない現実を描いた作品だと思っております。実際にこの社会で確実にある、私たちが見ないようにしていたこと、見てこなかったことをこの社会に生きるひとりの人間として、私は当事者として、考えて見つめて演じたいなと思いました」と、映画に参加した理由を明かしました。そして最後に「映画は社会を変えられるんじゃないかっていう希望を少し感じられました。この度は本当にありがとうございます」と感謝を述べました。