【高校サッカー選手権】自信を取り戻した東海大相模の大黒柱が全国の舞台に挑む
11月10日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選の2次予選決勝がUvanceとどろきスタジアムで行われ、横浜創英と対戦した東海大相模が2-0で勝利を収め、選手権初出場を決めた。 【フォトギャラリー】横浜創英 vs 東海大相模 「辻将暉選手がクロスをあげるモーションに入ったので、自分のところに来ると予想して、ちょうど来たのでそのまま合わせるだけでした」 試合後、自身のゴールで初めての選手権出場を決めた東海大相模MF沖本陸は笑顔を見せた。 どちらが勝っても初優勝。お互い譲らない展開の中で迎えた36分、DFの裏に抜け出したエースが、詰めてくる横浜創英のGK和田薫空の動きを読み切ったシュートが静かにゴールネットを揺らした。 PK戦までもつれ込んだ日大藤沢戦ではファーストキッカーとして臨んだものの、相手のGKにコースを読まれ失敗。「準決勝でPKを外した後のPK練習なんて、ことごとくキーパーに止められて、もう泣きそうだった」(有馬信二監督)と自信を失いかけていたエースだったが、大一番ではその自信を取り戻し、チームを全国に導いた。 1年生の時から卓越した個人技で目を引いた沖本。2年生に進級すると早くも10番を背負った。指揮官からも「沖本ならもっとやれる。やってもらわなきゃ困る」と期待を掛けられるも、その期待に応えられない日々が続く。 そして迎えた最終学年。夏にはインターハイ出場を果たし「少しは応えられた」というものの準々決勝で帝京長岡に0-4と完敗。その悔しさを晴らすべくチームは、苦しい夏の練習や遠征を経て心身ともに成長した。 「全国では厳しい試合が続くと思いますが、そこでも相模らしく 1つ1つ勝ち上がって行きたいです。小さい頃からテレビで見ていた選手権大会のピッチに立てるが嬉しい。点を取って活躍したいです」 大一番でその自信を取り戻した大黒柱・沖本陸が全国の舞台に挑む。 (文・写真=西山和広)