中国、過剰生産能力巡る米国の主張を非難-国務長官の訪中直前に
(ブルームバーグ): 中国は同国の過剰生産能力を問題視する米国をこれまでで最も激しい調子で非難した。ブリンケン米国務長官が今週の中国訪問で厳しい論戦に直面する可能性が示唆された。
中国外務省の23日の声明によると、同省の北米大洋州司に属する匿名の当局者が直近のブリーフィングで、米国の批判には「競争上より有利な地位と市場での優位性を得るために中国の産業発展を制限・抑制しようとする悪意が含まれている」とし、「露骨な経済的強制でありいじめだ」と指摘した。
米高官の訪中直前に中国がこのようなブリーフィングを行うのは異例。ブリンケン長官は24日から3日間の日程で中国を訪問する。
現在、米中関係の最近の安定化を試すさまざまな問題が生じている。バイデン米大統領は今月、中国からの鉄鋼・アルミニウム輸入のうち、現在の関税率が0%ないし7.5%の製品について税率を25%に引き上げるよう提案。先週には中国は「排外主義的」だと指摘した。
バイデン米大統領、中国は「排外主義的」-経済の諸問題も列挙
米通商代表部(USTR)は中国造船業の不公正慣行の調査を開始すると発表。議会は動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」を親会社の字節跳動(バイトダンス)から切り離そうと取り組んでいる。
こうした動きに対し、中国は比較的落ち着いた対応をしているものの、今回の当局者の発言は中国政府のいら立ちが高まっていることを示唆している。同当局者は「米国は中国を封じ込める戦略をかたくなに進めており、中国の内政に干渉し、中国のイメージを傷つけ、中国の利益を害する間違った言動を続けている。われわれはこれに断固として反対し、対抗する」と述べた。
また、両国政府が意見の相違を効果的に管理する必要があると同当局者は指摘した。
原題:China Condemns US’s Overcapacity Claim Just Before Blinken Visit(抜粋)
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