庭づくりのヒント「インパクトのある花色は点在させる」
園芸好きの間で話題の、神奈川県愛川町の服部牧場にある宿根草ガーデン。暑い中でも次々に花を咲かせたり、涼やかな草姿を見せてくれたり、ガーデナーの平栗智子さんが選んだ宿根草たちが夏を元気に彩ります。『趣味の園芸』で連載中の「日本一美しい 牧場の宿根草ガーデン」、8月号より一部を抜粋してお届け。
黄色い花を各所に植えて、景観に奥行きをもたらす
これまでコーナーごとに植栽を取り上げてきましたが、今月は景観づくりについて紹介します。黄色い花を咲かせるルドベキアとヘリオプシスを例に、平栗さんに教えてもらいました。 【上の写真】ルドベキア 'ゴールドストルム'や、ヘリオプシス 'サマー・ナイツ'の花色は強めの黄色。ガーデンの各所にアクセント的に植えると園路を回遊したときに見え隠れし、奥へと誘われる。 「見渡すような広めのガーデンをつくる場合、私は景観としてのガーデンを考えます。牧場ガーデンは丹沢の山々など、借景に恵まれているので、全体を見渡して楽しんでもらえるように配置しています。例えばインパクトのある花色の植物を使うときには点在させて、奥まで来場客を誘います。これはピート・アウドルフさん(ガーデンデザイナー)の書籍『Planting:a new perspective』の写真を参考にしました」 8月号では平栗さんが選んだすてきな宿根草を紹介しています。ナチュラリスティックに移り変わる四季折々の宿根草と庭づくりのヒントを、テキストでお楽しみください。 ●連載「日本一美しい 牧場の宿根草ガーデン」 神奈川県・服部牧場のガーデン。ナチュラリスティックに移り変わる四季折々の宿根草と庭づくりのヒントを、ガーデナーの平栗智子さんに案内していただきます。 平栗智子(ひらくり・ともこ) ガーデナー 園芸店でサンプルガーデンや宿根草の仕入れを担当し、ガーデンボランティアで経験を積む。2015年秋から神奈川県愛川町にある服部牧場内の宿根草ガーデンのデザインや管理を手がけている。 服部牧場(神奈川県愛甲郡愛川町半原6087) *牧場は入場無料。 『趣味の園芸』2024年8月号 日本一美しい 牧場の宿根草ガーデン「第5回 近年の厳しい暑さ」より