「もう金髪にはしない」松本人志似でブレークしたラグビー元日本代表・中島イシレリの今
子どもたちからの一言に感動
2019年の年末に放送された「絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!」(日本テレビ)の仕掛け人というか、笑わせる側で出ることにもなりました。(母国の)トンガの“あるある”をするという役割で「バナナ焼きがち」と言わせてもらいました(笑)。 自分が学生のときから見ていた番組に出ることになるとは予想もしてませんでしたが、そうやって、たくさんの人に見てもらう。ラグビーを見る人以外にも自分を知ってもらう。それがどれだけ大切なことか。これもすごく感じました。
やっぱりね、スポーツが強くなるのに大事なのは子どもたちです。子どもたちがどれだけそのスポーツをやっているか。ここが大きい。 ワールドカップの後に、小学校にラグビーを教えに行くことがあったんです。300人くらい子どもたちが集まってくれました。 「ラグビーをやっている子はいるかな」と尋ねたら、300人の中で手を挙げたのは3人でした。他の子はほとんどが野球かサッカーをしていました。でも、その子たちが「これからラグビーがしたい」と言ってくれた。これはね、本当にうれしかったです。感動しました。 子どもたちにも、そして、普段ラグビーを見ない人たちにも何かが伝わったとしたらとてもうれしいことです。
ラグビーの一番の魅力は「チームのために」
そして、他のスポーツにはないラグビーの一番の魅力は“チームとしての考え方”だと思っています。チームのために自分が何をしたら強くなるのか。勝てるのか。ここを考えることがすごく大切です。 例えば、自分がすごく力が強かったとしても、チームが負けたら、それは自分も弱いことになってしまう。そうならないように、自分が強いんだったら、その強さをどこで使えばチームが勝てるのか。それを考えます。
僕はワールドカップまであと7カ月というところでポジションを変えました。それまではナンバーエイトという(肉弾戦を得意とする)フォワードの中では走るポジションだったんですけど、プロップというスクラムの柱になるポジションに変わりました。 プロップというのは、特別な技術もたくさん必要だし、すごく難しくて、慣れるまでに何年もかかるポジションなんです。でも、実際の練習期間で言うと、3カ月くらいでそのポジションに移りました。 プロップは大きくて力が強い人がやることが多いポジションです。本来、僕はナンバーエイトだけど、自分の力の強さをチームのために生かしたほうが勝ちやすくなる。そう考えて、プロップになりました。体重も7キロほど増やしました。