淀川製鋼所×中山製鋼所 建設業界向けに鉄鋼製品を提供する2社を比較【ライバル企業の生涯給与】
ネットフリックスの配信ドラマ「地面師たち」が話題です。今年の「新語・流行語大賞」には、このドラマ内で発せられる「もうええでしょう」がノミネートされました。 世界市場から脱落する日本株…また8銘柄が米MSCI「全世界株指数」から脱落の衝撃 取引相手(大手ハウスメーカー)が交渉の場で細かいことを聞こうとすると、詐欺師集団である地面師のひとりがちょっと大きな声で「もうええでしょう」と口にします。不動産取引をナメたら大変な目に遭う……そう感じた視聴者は多そうです。 マンションやショッピングセンターなどを建てるには鉄鋼が必要です。今回は建設業界向けの鉄鋼製品を扱う「淀川製鋼所」と「中山製鋼所」の社員待遇を比較してみます。 淀川製鋼所は1935年、鉄鋼板・鉄鋼材製造を目的に大阪市で設立されました。表面処理鋼板に強みを持ち、住宅や工業建材市場に幅広く製品を提供。耐久性やデザイン性が評価され、国内外で事業展開しています。 中山製鋼所は1919年に創業者の中山悦治氏が個人経営で日本初期の亜鉛鉄板作業所を新設したのが始まりです。23年に株式会社を設立。建設業界やインフラ向けの鋼材を製造・販売しています。橋梁やビル建設などの大型プロジェクトに使われる鉄鋼材に強みがあります。 業績はどうでしょうか。2024年3月期(連結)で比較してみます。売上高は淀川製鋼所が2040億円、中山製鋼所が1844億円。営業利益は120億円と123億円、純利益は45億円と89億円です。 有価証券報告書によると、社員の平均年収は淀川製鋼所が708万4000円、中山製鋼所が701万3000円。役員報酬は1人あたり平均で2420万円と1690万円となっています。 年代別の推定年収は、30歳時は淀川製鋼所が589万円、中山製鋼所が513万円。40歳時は732万円と638万円、50歳時は826万円と720万円です。 生涯給与はこうなります。 ▽淀川製鋼所…2億6400万円 ▽中山製鋼所…2億3000万円 両社の社員がこの収入に応じた平均的な支出を続けた場合、65歳時の推定資産(貯蓄可能額)は淀川製鋼所5757万円、中山製鋼所5111万円です。85歳時は413万円と440万円。どちらも安定した老後が待っていそうです。 (データ提供「Milize」=https://milize.co.jp)