無形文化遺産ペアリング!『REY peruvian cuisine』で味わうペルー料理・日本酒【酒屋と飲食店のおいしい関係】vol.5 神奈川県・武蔵小杉
ペルーの乾燥唐辛子「アヒパンカ」のスモーキーな風味とコク、複雑なスパイス、そして牛ハツの旨味に、「熟露枯」のほろ苦さと熟成感が絶妙にマッチ。 「アヒ・アマリージョ」という黄色の唐辛子を使って作ったソースを付けるとより奥深い旨みを感じます。
話は「東力士」の蔵元「島崎酒造」の話に
佐藤さん:「熟露枯」を『REY』さんで使っていただいた後に、お二人から蔵見学に行きたいと申し出がありました。ストーリー、臨場感を大事にする方々なのでご紹介したいなと思ったんです。蔵元の島崎健一さんにお話ししたところ快諾してもらいました。その時に、2012年にペルー大使館でペルー料理とのペアリングをしたことがあるとおっしゃってて、これまた図らずも親和性のあるペアリングだったんだなと嬉しくなりました。 シェフ:すでにペルー料理とペアリングしていたなんて驚きですよね。また、島崎酒造さんは洞窟で熟成しているんですよね。外国人観光客が知ったら絶対に観光スポットになりますよ。 佐藤さん:もともと戦車工場になるはずだった洞窟ですが、完成前に終戦したんです。長らくほったらかしだったようですが、1999年から島崎酒造が借り入れて日本酒の貯蔵に利用しています。洞窟内は特殊な環境で、昼夜や季節の温度変化がお酒に複雑な効果を生み出すそうです。そのせいなのか、こちらの熟成酒は年数の割に若く感じるんですよ。 シェフ:佐藤さんからは、「熟露枯」を使うなら開栓して1年ほど低温で置いても美味しく変化しますよと教えてもらいました。 佐藤さん:これね、開栓から1年経ってる「熟露枯」です。最初に留美さんがテイスティングした時のものです。 持参した袋からお酒を取り出す佐藤さん。どうやら自家熟成で“勝手に育ったお酒”のようです。 一同:香りが全然違います! 旨味もこっちの方がまろやかにまとまってる… と話が止まらないので、今回の一杯サービスのお酒を佐藤さんに紹介してもらうことにします。