神保町で再発見・(元)鶴谷洋服店で見つける、時代超えた「モノ」の新しさ
ショーウィンドウから見える、編み物☆堀ノ内、イラストレーター・吉岡里奈のグッズもインパクトがあり、目が惹きつけられる。2人ともSNSで人気の作家なので、グッズを見たら、あっ!と気がつく人もいるだろう。 鮮やかな色合いとインパクトのある、編み物☆堀ノ内のニットアイテムは、思わず二度見してしまう人も多いはずだ。また、昭和のエロティックな画風で知られるイラストレーター・吉岡里奈のイラストを用いたアイテムも、ドキッとするような魅力に惹きつけられてしまう。この2人の作家の作品も、(元)鶴谷洋服店の雰囲気とマッチして、店内に彩りを添える。 「知人が編み物☆堀ノ内さんを紹介してくださり、その編み物☆堀ノ内さんが吉岡里奈さんを紹介してくださいました。お二方とも当店には欠くことのできない作家さんで、お付き合いしてくださることに感謝しています」
レトロだけど、レトロじゃない。「モノ」から感じる新鮮さ
「レトロ」という言葉の持つニュアンスについては、しばしば審議が交わされる。レトロという言葉でまとめてしまえば、確かに簡単にまとまって聞こえがいいかもしれないが、果たして古いからといってそれだけで価値があるのだろうか。 年代から生み出される価値ではない、モノの魅力。機能性だけではない、モノが持つ本来の魅力を、(元)鶴谷洋服店で見つけることができるだろう。最後に、(元)鶴谷洋服店が取り扱うレトロ雑貨の魅力について岩船さんに伺った。 「実のところ私どもも、その魅力を説明できるほどは理解していないのかも知れません。面白いと感じるものを店に並べてみたら、結果的に古いものやレトロな雰囲気を持ったものが少し多かったという感じです。ただ、消費される役割を一度は終えて、そのコースから外れたものを愛でるとき、心が動くのは確かです」 古本屋の聖地に店舗を構える(元)鶴谷洋服店。ぜひ一度は訪れてほしい店舗だ。 ■取材協力 (元)鶴谷洋服店 古いもの、新しいもの、作ったもの、を取り扱う雑貨店。三代続いた洋服店(テーラー)であった昭和3年築の看板建築にて、2011年5月開店。古い新しいにとらわれない若いお客様の感覚に、日々刺激を受けながら営業。 住所:千代田区神田神保町1-3 営業時間:毎週金・土・日曜・祝日の14時開店