日本製鉄「決して諦めることはない」USスチール買収めぐり米バイデン大統領を提訴 トランプ流“取引”か…SNS投稿にある変化が【news23】
日本製鉄 橋本 会長 「安全保障上の問題があるんであれば、とっくの昔にバイデンはこれを承認しないと判断できた」 ――戦略は正しかった?あるいは反省点は? 「反省点はないです」 反省点はないとした橋本会長ですが、もし買収が実現しなかった場合、日本製鉄はUSスチールに違約金としておよそ890億円の支払いが生じる可能性があります。 日本製鉄 橋本 会長 「現時点で当社とUSスチールは実現に向けて一枚岩。それが続く限りは契約が切れるということはない」 ■「なぜ今、売却したいのか?」トランプ流“取引”か SNS投稿に変化 今回の事態が、日本企業によるアメリカへの投資に影響を及ぼす恐れもあると専門家は指摘します。 丸紅経済研究所 今村卓 社長 「保護主義になり切った産業に対して投資は難しい面がある。米国の鉄鋼業はもうガラパゴス的になっている。USスチールが単独では自主再建が不可能に近いところから身売りに出している。そこに日本製鉄が米国への参入の機会ということで応じた。米国の政治、社会には鉄鋼業が永続するという神話が成り立っていた」 鍵を握るとみられる次期大統領は… トランプ 次期大統領 「関税によってUSスチールは、より収益力や価値がある企業になるというのに、なぜ今、売却したいのか?」 買収に否定的な投稿ではあるものの、これまでの言葉とは違うある変化も見られます。 ワシントン支局 涌井文晶 記者 「“日本製鉄”とか“日本”という単語は一切出てこなくて、外国資本が入るのはけしからんという言い方にはなっていない。ニュアンスの変化を感じたところにトランプ流の今後のディール(取引)が出てくる余地はあると感じている」 ■“相思相愛”を引き裂く大統領 ナゼ? 小川彩佳キャスター: 日本製鉄会長の怒りを前面に出した会見がありましたが、なぜここまで怒っているのでしょうか。 23ジャーナリスト 片山薫 記者: 例えとして考えていただきたいのですが、日本を代表する製鉄メーカー(日本製鉄)とアメリカを代表する製鉄メーカー(USスチール)は、お互いに好きだから婚約に至りました。それも結構いいダイヤ(買収額)を提示し、お互い納得の上で結婚を決めました。