「愛人を家に連れ込んで口論に」62歳妻に刺殺された夫は首相SPだった《元首相は取材に「立派な方でした」》
息子2人と仲良し一家だった
2人の息子がいたという夫妻。一時、千葉県に自宅を構えていたのも、子供の健康を考えて空気の良いところを選んだためだったという。 「警察官の息子らしく、息子さんは2人とも空手を習って鍛えていた。上のお兄ちゃんもその後、警察官になったと聞きました。喧嘩のけの字も見えない仲良し一家だったんですが……」(同前) 祐二氏について尋ねるべく、細川氏の携帯を鳴らしてみると、確かに記憶にあるという。 「中山さん。はい、そういう方がおられましたね。SPの方は、皆さん今も覚えていますよ。とても立派な方でしたね。温和といいますか、口調もそうですし、動作も、とても紳士的な方でした。確か私が現職(首相)のときからいたのかな……彼は途中から来たんじゃなかったでしょうか。そこは詳しく覚えていませんが、動きも非常に素早いけれども、極めて目立たないようにしていて、非常に上手にやっていましたよ」 細川氏に年末の事件について伝えると、「いや、そうですか」と驚きを隠さなかった。 「ご家族の話は彼からあまり聞いたことがないですが、いや、愛人だとか、とてもそんなことがあるような人とは思えなかったですね。警護を離れてからは連絡を取ってませんで。時々『どうしてるかな』と思っていたんですけど……」 (同前) “殿”の身辺を外敵から守った強固な護衛も、家内の諍いは防げなかったようだ。
「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル