【解説】時速194キロ死亡事故 大分地裁は「危険運転」認定 被告に懲役8年の判決
全国的にも注目された時速194キロの死亡事故、大分地裁の判断は「危険運転」でした。 【写真を見る】【解説】時速194キロ死亡事故 大分地裁は「危険運転」認定 被告に懲役8年の判決 渡辺キャスター: ここからは加賀其記者とお伝えします。194キロでの事故が「危険運転」にあたるのか、「過失」にとどまるのか、判断が注目される中、大分地裁は「危険運転」を認定しました。 加賀其記者: 裁判では危険運転の要件のうち「制御困難な高速度」と「通行妨害目的」について検察と弁護側の主張が対立していました。制御困難な高速度について、検察側は「路面状況から車体が大きく揺れる上夜間は視野が狭くなり運転操作を誤まるおそれが高まる」と主張。弁護側は「車線を逸脱することなく直進走行できていた」などと反論していました。 渡辺キャスター: 28日の判決で大分地裁は「制御困難な高速度」について認定しました。 加賀其記者: わだちがあるなど現場の一般道路の路面状況ではたとえ直線であっても194キロでの走行は、ハンドルやブレーキ操作のわずかなミスで進路を逸脱して、事故を発生させる実質的危険性が認められるとして「制御困難な高速度に該当する」としました。一方、検察が主張していたもう1つの根拠、通行妨害については「積極的に妨害を意図した場合に成立するもので、被告は生命の危険を冒してまで高速度走行に及んだものとは認め難いとして退けました。 渡辺キャスター: 危険運転をめぐっては見直しの議論が行なわれていて、27日、法務省の検討会が例えば最高速度の1.5倍や2倍などの数値基準を設けて処罰対象とすることが考えられるとする報告書をまとめていて、法務省は今後、法整備に向けた具体的な検討を進めるとしています。
大分放送