和洋コラボのツリー 静大生と挽物職人がオーナメント開発 静岡・グランシップで展示
静岡大の学生と静岡市の伝統工芸品「静岡挽物(ひきもの)」の職人が共同開発したオーナメントを飾り付けたクリスマスツリーの展示が11日、同市駿河区のグランシップで始まる。ツリーと伝統工芸による和と洋のコラボレーションが12月25日まで楽しめる。 グランシップからツリー装飾の依頼を受けた同大教育学部の川原崎知洋准教授が、静岡の伝統工芸文化を県内外に広く発信する機会になればと企画した。同教授のゼミ生10人がデザインを考え、清水区の静岡挽物職人岸本真紀さん(55)が製作した。 装飾品は球体や四角形の木材を組み合わせたリースや、香水瓶をモチーフにした小物をつなげたシャンデリア、色を塗った松ぼっくりを詰め込んだ菓子受けなど約100個。球体を連ねた小リースにはドングリの形をしたパーツを取り入れるなど遊び心も加えた。 岸本さんは「大きな会場で作品を見てもらう機会は少ないのでありがたい。木は経年による色やつやが変化するので、長く楽しんでもらえる」とPRした。 10日に約5メートルのツリーにオーナメントを飾る設営を行った教育学部3年の渥美綾太さん(20)は「イメージ通りのツリーになった。リースに隠れたドングリを見つけて楽しんでほしい」と期待を込めた。装飾品はそれぞれ置物や小物入れとしても使えるとして、川原崎准教授は「展示後に希望があれば貸し出しも検討したい」と話した。
静岡新聞社