斎藤知事側はPR会社社長のコラムを『盛っていると認識』 代理人弁護士が初の会見「ボランティアとしての行動で報酬支払いの事実も約束もない」
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兵庫県知事選のSNS戦略などをめぐって、「公職選挙法違反の疑い」が指摘されている問題。11月27日、斎藤元彦知事が再選後初めてとなる定例会見でお詫びの言葉を述べました。 (兵庫県 斎藤元彦知事)「県民のみなさんにご心配とかお騒がせしていることについては大変申し訳ないと思っています」 問題となっているのは、兵庫県のPR会社・社長がネット上に公開したコラム。そこには斎藤知事陣営のSNSの「運用戦略立案」を行った、などとつづられています。 公職選挙法では、インターネットを利用した選挙運動を行った者にその対価として報酬を支払うことを禁止。報酬が支払われていた場合は、買収に当たる可能性が浮上しているのです。 (兵庫県 斎藤元彦知事)「公選法に抵触するようなことは私としてはないと認識しています。事実関係はいま代理人の弁護士に対応をお願いしていますので」 その代理人弁護士が27日、初めて会見を実施。PR会社・社長のコラムには「広報全般を任せていただいた」などと書かれていましたが… (記者)「PR会社が書いたnote(コラム)はウソをついている、盛っている?」 (斎藤知事の代理人 奥見司弁護士)「事実である部分と事実で全くない部分が記載されています。特に『広報全般を任せた』といった部分は全く事実じゃないと考えています。それを盛っているのか盛っていないのかという意味では、盛っていると認識しています」 弁護士はコラムの内容について「齟齬」の部分があるとしました。弁護士によると斎藤知事は、9月29日に会社を訪問。その際に社長からポスターやチラシ、SNSの利用などについて説明を受けたといいます。 その後、いくつかのプランが示されたそうですが結局、知事側が仕事として依頼したのは5つの項目だったそうです。告示日の10月31日付けの請求書には、チラシやポスターデザインなどの製作費として71万5000円が計上されています。 (斎藤知事の代理人 奥見司弁護士)「仮に選挙運動に該当する行為があったとしても、選挙ボランティアまたは選挙運動員としての行動であり、報酬支払いの事実も報酬支払いの約束もありません」 社長が行っていた応援活動は、「公式応援アカウントの取得」や「投稿内容のチェック」そして、「街頭演説での動画撮影・アップロード」などです。 あくまで個人のボランティア活動だったと説明しますが、社長のコラムには… (社長のコラムより)「私が監修者として責任を持って行い、信頼できる少数精鋭のチームで協力しながら運用していました」 会社の従業員とともに「仕事」としてSNSを運用していたのでは?という疑問に対しては… (斎藤知事の代理人 奥見司弁護士)「仕事として請け負った、任されたかのように書いているが、あくまで個人として動いていただいた、と認識しています」 過去の選挙で、候補者の選対事務局に参加した経験がある弁護士は、この点が今後、ポイントになりうると指摘します。 (うるわ総合法律事務所 松田真紀弁護士)「日当買収っていう行為にあたるかどうかというところで、社長の指示というか仕事の範疇として選挙運動をやっていた、そのときの給料が会社から(従業員に)支払われていたとなると、せっかく当選した斎藤知事も責任を問われうる形につながっていくということで大きなポイントになると思います」
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