水害で苦い教訓…岐阜県関市に「地区自主防災会」住民が救出救護や避難誘導など5つの部に分かれ役割担う
島根県などで大雨をもたらした前線は、7月11日にかけて日本海側から南下する見込みで、東海地方が警報級の大雨となる可能性があります。2018年に川が氾濫して大きな被害が出た、岐阜県関市の富野地区では、自主的に防災に取り組む態勢を作って対策をすすめていました。 【動画で見る】水害で苦い教訓…岐阜県関市に「地区自主防災会」住民が救出救護や避難誘導など5つの部に分かれ役割担う 岐阜県関市では2018年7月8日、梅雨前線がもたらす大雨で津保川が氾濫しました。車が流され1人が死亡したほか、住宅が浸水したり道路が冠水するなど大きな被害がでました。 川と山が迫った狭い地域に住宅が立ち並ぶ「富野地区」は、床上・床下浸水など住宅被害は302世帯にのぼりました。 富野地区では2020年、水害を教訓に、自主的に防災に取り組む態勢を整えたといいます。 富野地区自主防災会の中嶋亘さん: 「情報部は市とのいろいろなやり取り、その時の状況を把握する。救出救護部は、何かあった時に助けにいこうという組織」 地区の住民を「救出救護部」、「避難誘導部」、安否確認の連絡をする「情報部」など5つの部に分けて、住民の大半に役割を持ってもらうようにしました。災害が起きた時は、住民自らが率先してお互いに助け合う仕組みを作りました。 この取り組みには、2018年の水害の際の苦い教訓がありました。 富野地区自主防災会の中嶋亘さん: 「水が道路にたまりまして、土をどかさないかんと。ホースを用意したいのに、すぐに出てこなかったというのがありましたね。それだけ意識が低かったというのがあります。常時、鍵が開いていなかったというのもありましたので、それから改めるようにしました。いざ何があるか分からないという現状ですので、絶えず災害に備える体制をとっていきたいと思います。意識を高めようと、持続させることが大事だと思います」 梅雨の末期には、毎年のように記録的豪雨が起きています。10日夜の雨にも注意が必要です。