閉経前のドバドバ出血、耐え忍ぶなんてもう古い! では、どんな方法があるの?【我慢しないで快適に過ごす、閉経への道 ⑤】
【教えてくれたのは】 八田真理子さん 産婦人科専門医。幅広い世代の女性の診療・カウンセリングを行う地域密着型クリニック「 聖順会 ジュノ・ヴェスタ クリニック八田」院長。著書に『思春期女子のからだと心 Q&A 資料ダウンロード付き』(労働教育センター)、『産婦人科医が教える オトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』(アスコム)ほか。
ホルモンと月経の仕組みから説明して、選択肢を提案します!
産婦人科・婦人科・美容皮膚科の診療・治療を行い女性のライフスタイルを総合的にサポートしている、婦人科医、美容皮膚科医の土屋眞弓さんはこう話す。 「これは更年期に入ったひとつのサイン。卵巣の機能が衰えてくるために起こる変化ですよね。周期が短くなったり、長くあいたり、経血量が少なくなったりする人が多そうに思えますが、逆にナプキンから漏れるほど大量出血したりする人は多いです。 ドバドバっと出るのは、ホルモン分泌が不安定になって子宮内膜がうまく剥がれず、厚くなりすぎるから。それが急に剥がれると、大量出血や不正出血が起こるんですね。出血が多いというと子宮筋腫や子宮内膜症の症状のひとつですが、どちらもないのに出血量が多くなっちゃう方もいます。心配だというのは当然のことですし、出血のコントロールをしたいと受診される方もいらっしゃいます。 量を少なくするには、子宮内膜の増殖を抑える黄体ホルモン剤、ディナゲストを使うのが私の第1選択。次に、偽閉経にする薬、レルミナを提案しますね。 『子宮内膜が剥がれるのが月経だけれど、閉経前のホルモンのバランスがくずれることで出血量が多くなっちゃうんです。出血量を少なくするには、子宮内膜の増殖を抑えるお薬を飲んだら出血が少なくなるでしょう。もしくはホルモンを抑えるレルミナに頼るのがいいのよ』とお話をして、納得していただいてますね。 『どうしてもそういうものは飲みたくない』という方なら、漢方薬を飲んでいただくこともあります。この年代は飲む薬の量が多くて困っている方が多いので、その辺は患者さんとのお話次第ですね」
【教えてくれたのは】 土屋眞弓さん 婦人科医、美容皮膚科医。土屋産婦人科院長および目蒲病院理事長。土屋産婦人科では、婦人科一般、美容皮膚科診療担当。「“Total Care For Women” 、女性のライフスタイルを総合的にサポートしたいと考えている女性のためのクリニックで、東京都練馬区で産婦人科・婦人科・美容皮膚科の診療・治療をしています。1959年の開院以来、2代目として地域に密着した、患者さんに負担のない診療を心がけています」 イラスト/Shutterstock 取材・原文/蓮見則子