キリン、ファンケル買収に透ける「期待と不安」
■ファンケルのよさを残せるのか キリンHDの磯崎会長CEO(当時社長)は2022年、東洋経済のインタビューに対し、「100%子会社としたとき、ファンケルのよさを残せるのかはわからない。ファンケルは機動力があり意思決定が速い企業。一方のキリンは、国に酒税を納めていることもあって非常に慎重な企業で、カルチャーに違いがある」と語っていた。 買収を発表した翌営業日の17日、キリンHDの株価は14日終値から2.87%安の2068円と下落した。マーケットは買収に懐疑的な見方をしているようだ。
キリンHDは買収を経てファンケルとのシナジーをさらに強化し、具体的な成長戦略を示していくことが求められる。
田口 遥 :東洋経済 記者/伊藤 退助 :東洋経済 記者