【有料級】Android×生成AIの新機能、「使わないと損」なのはこの4つ
使わないと損! 写真編集の新機能とは?
Pixel 9シリーズでは、カメラの目玉機能として「一緒に撮る」が登場した。これは三脚のない状況でも全員が写った集合写真を撮影できるものだが、頻繁(ひんぱん)に旅行に行く人でもない限り活用できる場面は限定的だ。むしろ日常的に役立つのは、Googleフォトアプリ内で提供されている編集ツール類だろう。 たとえば、Pixel 9シリーズで新たに提供された「オートフレーム」を使えば、写真の周囲の景色を書き足すことができる。被写体の一部が見切れてしまっているなど、構図が今ひとつだと感じた写真を修正したい場合に便利だ。 また、「ズーム画質向上」は、撮影後の写真の一部を拡大したいときに重宝する。通常のトリミングの場合、画像を拡大すればするほど画質は落ちてしまう。この機能を使うと、拡大後の画像にAIによる処理が施されて画質の粗さが補完される。 (利用できる機種は、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL、Pixel 9 Pro Foldにおよび、Pixel 8 Pro) これまではスマホで撮ることを諦めていたような、遠方の小さな被写体をきれいに残せるようになるのは嬉しい。建造物の細部の装飾をじっくり見たい場合や、鳥などの遠方の小さな生き物を撮りたい場合にぜひ活用したい機能だ。 ちなみに、Pixelスマホの代名詞のようなイメージもある「消しゴムマジック」は、実はPixel以外のAndroidスマホやiPhoneの「Googleフォト」アプリでも利用できる。また、選択した被写体のサイズを変更したり位置を移動させたりできる「編集マジック」も同様に、デバイスの種類を問わずに利用可能だ。 これらの機能も、提供当初は最新のPixelスマホだけに提供されていた。そう考えると、今回登場した機能がいずれ、他のAndroidスマホやiPhone向けに開放されることも期待できるかもしれない。 今回紹介した新機能の多くは、機能自体に目新しさがあるわけではない。これまでも専用のアプリを利用すれば同様のことができた。それでも、多くの人にとって最も身近なデバイスであるスマホの標準機能として搭載される変化は大きい。“自発的にアプリを入れてまでAIを使っていなかった、テクノロジーへの関心が低めの層”の人たちもその恩恵を受けられるようになり、生成AIがさらに身近な存在になっていくだろう。
執筆:ITジャーナリスト 酒井 麻里子